この世の景色

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この世の景色

  • 著者名:早坂暁【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • みずき書林(2020/08発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784909710109

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内容説明

初単行本化の9編も加え、遺されたエッセイから名品を精選する。

「私は昭和の子で もっぱら昭和の涙、昭和の笑い、そしてそして、昭和の無念ばかりを歌ってきたような気がする」

超虚弱児で生まれた。戦争で死ぬと覚悟した。被爆直後の広島に入った。何度も何度も大病を患った。それでも、平気で生きてきた。
反骨をユーモアで包み、あたたかい眼差しと飄々とした足どりで歩き続けた早坂暁。
原爆で死んだ妹のこと、親友・渥美清のこと、遍路道と母親のこと。

破天荒で、自由で、優しかった男の、あたたかな想像力。
初単行本化の9編も加え、遺されたエッセイから名品を精選する。

【著者】
早坂暁
1929年、愛媛県松山市生まれ。作家。本名、富田祥資。小説、映画シナリオ、戯曲、舞台演出、ドキュメンタリー製作を手がける。代表作に「夢千代日記」「花へんろ」「天下御免」「ダウンタウン・ヒーローズ」「華日記」「公園通りの猫たち」など。新田次郎文学賞、講談社エッセイ賞、放送文化基金賞、芸術選奨文部大臣賞、芸術祭大賞、モンテカルロ国際テレビ祭脚本賞、放送文化賞ほか受賞多数。2017年12月16日没。

目次

はじめに―桃井かおり

第1章 生のレッスン・死のレッスン
あなたたちに伝えたいこと
生きる心得 死ぬる心得
癌の告知
生まれる前のように
一年有半
”草枕”ふう”癌枕”

第2章 おかしく、哀しい人びと
シナリオ不作法
アカリのおじさん
田舎天才
偽せ物
赤サギ
続・赤サギ

第3章 美しく、たくましい者たち
ボクのお大師さん①
ボクのお大師さん②
漱石、松山の熱狂の五十二日
闇夜に礫を投げる人 重森三玲
あの世とやらは花野とや
火の風
アマテラス最後の旅

第4章 渥美ちゃんのこと
渥美ちゃん
結核患者の咳は音叉のように響くんだ
渥美清の一周忌
渥美清さんへの弔辞

第5章 戦争と原爆
春子の人形
女相撲
ホマエダ英五郎
ピカドン
大正屋呉服店

第6章 故郷、へんろ道
壺中の街
行って帰ります
瀬戸の海
日本の”心調”
僧籍に入っていた
赤く染まった女遍路
遍路みち

あとがき―富田由起子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chantal(シャンタール)

83
「花へんろ」や「夢千代日記」、子供の頃早坂暁さんのドラマが大好きで良く見ていた。花へんろは松山出身の早坂さんのご両親がモデルになってるお話なんだよね。早坂さん自身の半生もまるでドラマのよう。ご自身の生い立ち、戦争、原爆、子規にお遍路。後半生は沢山の病気との戦い。ご両親や故郷に対する愛情、生きることへの執着、優しい眼差し。「お大師様に生かされた」と言う早坂さん。四国の人が優しいのが分かる気がした。私もお遍路は必ず全部回ろうと、決意を新たにした。2020/01/30

風鈴

1
友達に勧められ読む。早坂暁、夢地千代日記のシナリオライターとしか知らなかった。虚弱な彼を必死に育てた母、広島で彼に会いに来た妹を亡くし彼も被爆する辛い体験、四国遍路の大師様、彼の根底にある。渥美清とのエピソード 今50作が上演されているが早坂はそれを観たらどう思ったかな?寅さんだけではない渥美を演じさせたかったそうだが実現出来なかった。アカサギの話凄い巧妙で感心した。私は許せないが。2020/01/11

たなぼう

0
いい本だった。「夢千代日記」の作家だったんだ、早坂暁さん。寅さんとも親交あったんだ。2020/08/08

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