内容説明
福島第一原発の原子炉は「格納容器の小ささが重大な欠陥になる」と技術者が警告していたマークⅠ型だった.同じタイプが日本の原発に多い.今回の事故の実態,構造の欠陥,制御の困難さを述べ,放射能と被ばく,エネルギーについての基礎知識を解説する.年間被ばく当量と危険度,エネルギー変換効率などの最新データ表も.
目次
福島第一原発事故による放射能汚染地図
日本の原子力発電所一覧
第1章 事故はどういうものだったのか
1 地震,津波,そして,すべての電源を失った/2 情報が混乱し,対応ができなくなった
3 水素爆発がおこった/4 止める・冷やす・閉じこめる――「5重の壁」
5 福島第一原発の原子炉――マークI型/6 原発は放射能をつくりだす
7 水と電気がないと原発は動かせない/8 放射能は大量に飛び散った
9 いまだ制御できず
第2章 放射能とはどんなものか
1 X線の発見――放射能の背景/2 放射能の発見
3 3種類の放射線――アルファ線,ベータ線,ガンマ線/4 ベクレルという単位
5 中性子――原子核の発見/6 ウランの核分裂
7 原子爆弾の開発――マンハッタン計画/8 核エネルギーの「平和利用」
9 放射能の寿命,10万年の不安/10 体にたまる放射生物質,チェルノブイリの教訓
第3章 被曝とはどういうものか
1 ヒロシマ・ナガサキの被爆/2 スリーマイル島,チェルノブイリ,JCO事故
3 自然界の放射線/4 ピン・ポイント放射線も避けよ――アリス・スチュワート博士の警告
5 シーベルト/6 外部被曝と内部被曝/7 原発で働く人たちの被曝
8 食品,水などからの被曝/9 除染のむずかしさ――「消える」のを待つ
第4章 エネルギーについて知っておきたいこと
1 電気という便利なエネルギー/2 エネルギーのフローチャート
3 後始末できない高レベル放射性廃棄物/4 再生可能エネルギーの未来
5 ハードパス社会からソフトパス社会へ
もっと知りたい人のために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
更紗蝦
Hiroshi
takao
sonohey
デコボコ