内容説明
われわれ園芸家は未来に生きているのだ――。草花をこよなく愛したチェコの作家、カレル・チャペックが描く、園芸愛好家の幸福な熱狂に満ちた一年。その軽妙な筆致で世界中の読者を魅了し続ける名エッセイを、著者生誕130年を記念し、新装版として刊行。
〈新装版解説〉阿部賢一
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
107
園芸をやってる人ならきっと思い当たるだろうあるあるがたくさん。ユーモアのある文章で読むのが楽しかったです😊表紙もかわいくて好き💕2023/07/08
はっせー
72
庭いじりや土いじり・園芸が好きな人に読んでほしいほんになっている!園芸。そう聞くと何を浮かべるだろうか。お花や野菜などを庭で育てることをイメージするだろう。著者のカレルチャペックさんはチェコの有名作家である。そんな彼にはもう一つ情熱を捧げていることがかる。それこそ園芸である。1月や2月といった冬の時期は早く春にならないかなと思いいざ春になると他にもやらないといけないことに追われてながらも種などをまき夏には避暑地にもいけずに水撒き等にいそしむ。そんな姿はまさにやむにやまれず情熱を捧げている園芸家の姿であった2023/05/08
はじめさん
32
サクラサク。令和6年4月13日 オンライン、28日 高松市にて、「園芸家12ヶ月」の読書会を開催します。新年度、新しく読書会に参加してみるというのも良いのではないでしょうか? オンライン▶︎ https://bookmeter.com/events/11100 高松市 対面▶︎ https://bookmeter.com/events/111012021/01/18
Bashlier
28
4/5 ファシズムに徹底抗戦し、ナチスに迫害された結果48歳で急逝したチャペック。強制労働を意味するrobotaから「ロボット」という言葉を産み出しました。劇作家として著名な彼が愛していたのはガーデニング。徹底したハマりようが愛らしい作品です。「園芸家の役割は土づくり。植物に根をはってもらえる豊かな土壌を作ることが至福。」という考え方はシモーヌ・ヴェウィユに通じる所も。ハイライトはせっかく避暑旅行に出かけたのに、お庭が気になって帰ってきてしまうシーン。植物だけじゃなく、彼も根っこを張ってしまったんですね。2023/08/16
mayumi
26
カレル・チャペックは「ダーシェンカ」が好きなんだけど、そんな彼が書いた園芸家の一年。挿絵は兄のヨゼフ。園芸家のマニアックな日々をユーモラスに描いているけれど、特に力を入れているのが「土」。いい土壌作りのためにあれやこれやと試しているのだが、これは今の時代も通じるものがある。でもカレル・チャペックの死因が12月の嵐に庭いじりをした結果、肺炎をこじらせたと知り、何事もほどほどに…と思わずにはいられなかった。2023/05/22