- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
新型コロナについての議論で意気投合した二人が緊急対談。
古代ローマ帝国から現代日本まで、歴史を縦軸に、洋の東西を横軸に目からウロコの文明論が繰り広げられる。世界各国のコロナ対策を見れば、国民性がハッキリ見える。
・「空気」という戒律が、日本でコロナを生きづらくさせた
・イタリアで大流行してしまったのは、ハンカチで洟をかむから?
・古代ローマ帝国の弱体化もパンデミックから始まった
・「自粛警察」は不倫カップルのことも許せない
・オランダ人の50%はトイレに行っても手を洗わない
・「浮気遺伝子」と感染拡大地域のビミョーな関係
・疫病が拡大すると「マイノリティ」排除が起きやすい
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
224
ヤマザキ マリも中野 信子も新作中心に読んでいる作家です。旬な二人の対談集、コロナが中心かと思いきや、どちらかというと日伊異文化論でした。 ヤマザキ マリは、将来、塩野七生の後継者になるかも知れません。 https://books.bunshun.jp/articles/-/5684?ud_book2020/09/25
naoっぴ
60
各国のコロナへの向き合い方を、お国柄の違いや歴史的背景を交えながら語る本。マスクひとつとっても考えは国によりさまざま。日本では疫病は“避けるもの”だが、ヨーロッパでは“戦うもの” 。国を知るには歴史からとはよく言われるが、イタリアをよく知るヤマザキマリさんの話や脳科学者の中野信子さんの話はとても興味深かった。対談の内容もさることながら、ヤマザキさんの人間観察力とそれを表す語彙が私のツボにはまり大笑い。的確な表現が小気味いい。気軽に読めるし国ごとの歴史的文化も知ることができる楽しい一冊。2021/08/17
Nat
49
図書館本。去年の夏頃の本なのでまだ日本が何とかコロナを抑え込んでいると思われていた頃の対談集。欧米諸国のコロナ対応より日本の緩い対処の方がまだよかった、もしくは人種的にコロナに強いのではと思われていたことが、遠い昔のことのようだ。ヤマザキマリさんが、このまま安閑としていると、ものすごいしっぺ返しを食らうことになりかねません。それがいちばん恐ろしい。中野信子さんも「ミラクル・ジャパン」とか言われて浮かれているようでは危ないと言っていて、まさにその通りになってしまった。デルタ株が登場し、今後も予測できない。2021/08/31
Tenouji
45
身近な人の具体例で、文化的な違いが、コロナ禍の対応が違うことを実感できる内容で、とても面白かった。イタリアについては漠然と文化的違いと医療体制の不備と捉えていたが、実際にはそれほど単純ではなかったようだ。一方で、著者のお二人は、空気に流されない少数派w、ということで誰もがこの視点を持てるわけではないのだろうが、中野氏の写像という話しは…わかる人にしか、わからないかw。2020/09/30
シフォン
38
イタリア人の夫を持ち、海外生活の長いヤマザキマリさんと脳科学者の中野信子さんの対談。ヤマザキさんの古代ローマ帝国の弱体化に感染症が影響していたという話に中野さんが興味を持ったことから実現したとのこと。ヤマザキさんが、調べたり知り得たことに対して、中野さんが脳科学の検知からコメントするという感じで、なかなか興味深い内容。コロナの対応は国民性の違い、コロナと戦うと考えるかやり過ごすと考えるか。美味しいを食べる、お湯につかるとセロトニンが分泌されて、不安な気持ちが和らぐ。温泉旅行がいいということか。2021/07/29