講談社文庫<br> 元寇

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講談社文庫
元寇

  • 著者名:伴野朗【著】
  • 価格 ¥1,089(本体¥990)
  • 講談社(2020/08発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062633376

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内容説明

チンギスハーンの再来である英雄フビライは、果たして黄金の国・ジパングの夢にとりつかれたのか!? モンゴル平原に興った史上最強の騎馬帝国・元が、日本を襲い蹂躙せんとす。迎え撃つのは、精強な鎌倉武士団。我が国最大の国難=蒙古襲来を、巨視的スケールの中で描き切る。世界史のミステリーに挑む、傑作歴史冒険小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

わたお

15
元寇に至るまで、そして元が滅びるまでを、モンゴルの立ち位置を中心に南宋、高麗、日本の各視点も交えながら書かれた作品。ボリューム満載だけど読みやすかった。 これまでの元の侵略を北条時宗が神風のおかげで打ち破った、という日本が正義の印象だったが、各民族それぞれに、言い分はあって、それぞれの正義がある。だから歴史って面白い。2019/06/24

TheWho

14
鎌倉中期モンゴル帝国(元朝)が、日本に押し寄せた文永の役弘安の役を描いた猛虎襲来絵巻。著者は、支那物を多く著作している所から従来の視点と違いモンゴル帝国(元朝)視点で、元寇を描いた作品。当時の鎌倉幕府は、狭い視野でしか支那大陸を観ていなく、外交交渉が稚拙で猛虎襲来を招いたと云う論説で一貫していた。賛否両論がある本作品ではあるが、歴史を今の時代に断罪するのは、避けたい想いと当時の誇り高い鎌倉武士団の想いが相まって何とも言えない感慨に耽ってしまった一冊です。2017/03/23

BIN

10
元寇を加害者側である元の視点で描かれた作品というよりフビライものです。最近読んだ本のせいで反北条志向になりつつありますが、それを差し引いても当時の日本の国際感覚が全く無く、国使を殺してしまう蛮人レベルだったのが情けなく感じた。降伏した南宋兵が邪魔だから日本に勝っても開拓兵として追い出せるし、死んでもOKという棄兵が目的だったというのは他書でも読んだような気がしますが、なるほどと思わせるところがありました。3回以降がなかったのも精鋭を派遣しなかったのも反乱軍のせいだったとはね。なかなか勉強になりました。2017/02/23

masaYoshizuka

7
日本本土が唯一外国から侵略されたのは元寇だけ。それが博多湾に来たのだから地元民としてはちゃんと知っておきたい。 学んだこと。 文永の役は、元が南宋を攻めるために日本に来たのであって、本来の目的は日本ではなかった。 弘安の役は、滅ぼされた南宋の兵隊たちを日本に派遣して、そこで死ぬことが一つの目的だった。即ち棄兵であった。 神風が吹いたのは、文永の役では博多湾。弘安の役では平戸だった。2011/10/09

山本真一郎

4
伴野朗の作品には影の主人公の様な人が登場し、その人の視点で語られる事が多い。その手法自体は結構好き。ただ、この作品について歴史小説としては、個人的に歴史解釈について納得いかない部分がちょこちょこ出て来るので、歴史小説というよりは単純にエンターテイメント小説として楽しんだ記憶がある。鎌倉のしんとした雰囲気の場面からモンゴルの草原の場面に変わったりと読んでいて飽きなかった。

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