内容説明
また解決方法、忘れちゃいました!
解決パートのシナリオを忘れてしまう悪癖をもつ、現役大学生ミステリ作家が唸る結末を考え出して、やりこめたはずだったのに……手のひらで転がされていたのは、また担当編集者のわたしでした――。
現役大学生作家・二ノ宮花壇。圧倒的な筆力と構成力、瑞々しい文体をもつ売れっ子作家だ。……が、担当編集者のわたし、左京真琴からしてみれば、とんでもないガキである。彼が〆切を守ったことは皆無だし、生意気だし、口を開けば皮肉ばかり。その上、「いま書いている物語の推理パートを忘れてしまう」という悪癖まで持っている。わたしはそのたびに彼の物語を推理して、つじつまの合う結末を考えるのだが……
いつか・装画
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
61
ミステリ作家が結末の推理パートを執筆中に忘れる! そんなことがあるのか。読み始めた段階では、忘れたふりをして編集者をからかっているか、最初から考えてなくて編集者に解決してもらうズボラな魂胆であるか、そのどちらかしかないと思った。ところがどちらにしても、後味がよくないことには変わりがない。コージー的ミステリとしてはよくできていて、笑える作品ですが、編集者の左京真琴が視点人物なので、二ノ宮に振り回されるのが気の毒すぎ。徹底的に振り回す作品よりも、一矢報いる作品の方が好きなので、続きがあるならぜひそういう形に。2020/09/01
よっち
41
先輩編集の高山から売れっ子現役大学生ミステリ作家・二ノ宮花壇の担当を引き継いだ左京真琴。「いま書いている物語の推理パートを忘れてしまう」彼の物語を推理し、つじつまの合う結末を考える作家ミステリ。喫茶店でカップルの男が怒った理由、花壇に依頼した書評、寮で見かけた幽霊の正体、エノが食あたりをした理由、そして素直になれない作家の真意。何度も振り回される左京を見ていると拗らせ過ぎなのではと思ってしまいますが、左京があまりにも不憫だったので続編があったら是非二ノ宮に逆襲してぎゃふんと言わせる展開を期待したいですね。2020/09/02
sugar&salt
15
物語の推理パートを忘れてしまう作家と振り回される編集者さんのお話。推理パート忘れたとか絶対嘘だろうなと思ったけど、花壇先生の開き直った感じの最後に今後も振り回されるであろう左京さんが気の毒ww2021/06/08
ぶなぶな
14
推理パートの内容を忘れてしまう悪癖を持つ学生作家・二ノ宮花壇の担当編集者・左京真琴が、未完の原稿をもらう度に辻褄の合う結末を考える物語。とても面白かった。〆切も守らず生意気な彼と、振り回されて文句を言いつつも毎回謎解きに挑む彼女の二人は中々息の合ったコンビだ。まあ作品を仕上げる為だから左京にはお疲れ様と言いたい。題材はどれも日常的なシーンでの謎解きで、二人であれこれ話しながら突き詰めていくのはテンポも良くてよかった。推理パートを忘れたと言う理由、素直じゃないその振る舞いは彼の毛嫌う猫のようだと思ったり。2020/10/04
tomtom
11
面白いけど、物足りない。2021/01/26
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