朝日文庫<br> 歴史の中で語られてこなかったこと おんな・子供・老人からの「日本史」

個数:1
紙書籍版価格
¥990
  • 電子書籍
  • Reader

朝日文庫
歴史の中で語られてこなかったこと おんな・子供・老人からの「日本史」

  • ISBN:9784022620194

ファイル: /

内容説明

養蚕と織物を担う女性、民俗行事を担う子供、社会の調整役としての老人。彼らを主人公に日本列島の歴史をたどると、従来の日本像をひっくり返す、新しい視座が開けてくる。歴史学と民俗学の泰斗が語りつくす、目からウロコの歴史世界。(解説:渡邉大門)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bo-he-mian

12
「田植えの方法は、例えば車田みたいにグルグル輪になりながら進むのが古式だった。要するに神霊をそこへ招き寄せるんだと。田植えをお祭りだと考えているわけです。しかも神を迎えるために早乙女が晴れ着を着て行う。性的な要素が強い所作もある」-宮田登 / 網野善彦と宮田登というフェイバリットな歴史&民俗学者の対談という事で読み始め、ダラダラと何ヶ月もかけてようやく読了。しかし、いきなり冒頭から宮崎駿の『もののけ姫』の話をしていたのには、常日頃からアンチ・ジブリを標榜するジブンとしてはビックリ(笑)。2021/03/31

Tom

4
日本中世史の網野善彦氏と民俗学者の宮田登氏の対談集。本書は二部構成で、第一部は1997年と1998年に行われた本書のためのオリジナル対談で、第二部は1982~1995年の間に雑誌等に掲載されたものから抜粋。網野氏の著作を読んでいる人には既に馴染み深い「百姓≠農民」論が熱く語られている。第一部の後半から網野氏の宮田氏へのアタリが強いなあと感じていたところ、あとがきでお酒が入っていたことが判明する。当時のホットな話題であった「自由主義史観(新しい教科書をつくる会)」にも批判的に言及している。2024/04/29

MiG

2
一般的な農業を中心にした日本史のストーリーを全く別の視点から新しく捉え直す対談集。40年~25年位前の対談の再録なので時事ネタには流石に古さはあるが、今まで当たり前だと思っていた歴史がひっくり返されるような爽快感があった。 特に養蚕と女性の関わりについてと民具研究の渋沢敬三のくだりに興味を惹かれた。2020/08/18

 本の紙魚

1
知人からおすすめ本として送られてきたのだが、正直目新しさがなく読むのに少し疲れた。2020年の出版なのに「今の日本」として語られている話が少し古いなあ、と思っていたら収録自体は1982年ころからだったと知って納得。大学の先生たちが居酒屋で専門について熱く語っている光景が読みながら浮かんでいたら、やっぱり対談の中にはお酒の席でのこともあったみたい。バブルを挟んでの時代に民俗学や歴史学への危機感をお二人が強く持っていたことがわかる。あれから数十年、日本もだいぶ変わったところもあり、変わらないところもあったり。2021/07/14

カネコ

1
2020/09/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16292758
  • ご注意事項