内容説明
人は、音楽のよさ=価値を、どのように認識しているのだろうか。ヴィトゲンシュタインの言語ゲームにおける「是認の身振り」──芸術を拍手で賞賛することや全身を使った楽器演奏など、身体動作を含めた芸術実践の総体──をキーに、音楽の美の本質や美のさまざまなありようを理論的に説明する。
目次
序章 本書の目的と意義
第1部 音楽と美の言語ゲーム
第1章 言語ゲームへの視角
第2章 美のゲームと是認の身振り
第3章 言語ゲームの効果としての音楽美
第4章 作曲・演奏・聴取のゲーム
第2部 音楽諸概念と従来の音楽美学の再検討
第5章 原初的な音楽と是認の身振り
第6章 西洋音楽美学の再検討
第7章 協和と不協和の美のゲーム
付論 リズム──現前の是認
註
後記/謝辞
引用・参考文献