文春e-book クマとカラス

著者名：帆【著】

文藝春秋（2020/09発売）

• ISBN：9784163912578

内容説明

この旅を続けていたい。君と、一緒に。
ひとりぼっちのクマと、はみ出し者のカラス。出会ったふたりが「かけがえのない仲間」を探して旅に出る、切ない友情物語。

日本のどこかの森で暮らす、若いツキノワグマ。子どものころに家族と別れてから他のクマに会ったことがなく、孤独だった彼が、都会育ちで一匹狼のカラスと出会って……。まだ見たことのないクマの仲間を探して、旅に出ることを決めるふたり。いくつもの山や森、草原、火山や湖を通り過ぎて、シカやフクロウ、サギ、イノシシと出会いながら、ふたりは「かけがえのない仲間」を見つけることができるのか。「願い事をひとつだけ叶えてくれる」神様・ヤタガラスの存在とは――。動物マンガで愛されて著者累計20万部・帆の最新作、動物たちの切ない友情物語が、描きおろしを加えてついに刊行。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[やすらぎ]

泣いてしまった。ずっとひとりで森を歩いていたのに、あなたに会ってからなぜこんなに切ないの。待って。行かないで。夢に出てくるんだ。皆が去っていく後ろ姿が。どこかでひとりがいいと思っていたんだ、きっと。目を瞑ると月も見えなくなるだろう。旅はこれからも続く。諦めてしまったら終わりだから。ひとりきりが怖いことだと気づきたくなかったんだ、ずっと。どんなに暗くてもきっと微かに光る。ぼくはぼくのために生きているけど、きみのために飛んでいてもいいだろう。きみの大きな背中を忘れないから。哀しみを温もりで包み込む素敵なお話。

2023/04/29

[鷺@みんさー]

あー、これは好きー。愛があって、可愛くて、途中から色々わかってきて一気に気になって…。動物たちの描写がまたいいです。ここからためし読みしてみて！　https://comic.pixiv.net/works/6553

2021/01/12

[糸車]

上の娘経由。電子ブックにしようかと思ったけれど、装丁が素敵でどっしりした本だったので紙書籍にしたそうな。ほのぼのだけど切なく、泣けました。自分以外の個体を見かけたことがなく孤独なクマと、群れから離れてきままに暮らすカラスのふれあい。自分さえ良ければいいとうそぶくカラスが神様に"願う"、クマの幸せ。尊い。

2020/09/27

[いぼいのしし]

いいコンビ。ちょっと切ない。

2021/06/17

[しましまこ]

ちょっとしんみり。

2020/09/19