ちくま新書<br> 学力格差を克服する

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ちくま新書
学力格差を克服する

  • 著者名:志水宏吉【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2020/08発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480073327

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内容説明

学力格差を克服するのに必要なのは、すべての子どもの基礎学力を下支えする「学力保障」である。本書は、学力低下論争への考察を皮切りに、学力について考えを深め、学力格差の実態を考察する。そして「学力保障」をカギとして、「効果のある学校」「力のある教育委員会」の実例を紹介し、学力格差克服の方法を探っていく。よりよい未来をつくるために、これからの学校、公教育の進むべき道を示唆する、学力格差研究の集大成。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

21
本書は著者が還暦を区切りとした総まとめ本となっている。2010年にも「学校にできること」というその段階での総まとめ本を出していたが、ここ10年間の変化も見て取れる。教育社会学の入門書としてもよい。教育社会学のテーマはほぼ学力格差の問題。今の日本での学力格差の緩和のためには、能力主義に振りすぎている方向性を平等の方へ向けそのバランスを取ること。本書の章立てをフィロソフィー、サイエンス、アートに分けていて、問題解決のためにすべてが必要という著者の思いが込められている。2020/11/30

totuboy

5
今回のコロナによって、もう一度教育というものを社会の中でどうとらえていくか、ということを誰もが真剣に考えないといけないのではないだろうか。現場の教員は疲弊している。それは、今まで社会全体がある意味では世界トップクラスの日本の公教育に大きく依存してきたからであろう。本書では日本の教育の素晴らしさをしっかりと分析しているところもある。結局集団作りが大切ということは現場の人間ならだれもが感じたいること。学力の樹とスクールバスのモデルは端的に要点がまとめられていて参考になった。2020/08/18

とりぞう

3
「本章後半では、『学力保障』の考え方 を取り上げ、『学力格差』という課題に対応する際の基本コンセプトとして、『学力向上』ではなく『学力保障』を採用する意義を主張する」という視点で書かれた本。筆者の背景には、「成功した同和教育」を見た(体験した?)ことがある様子。しかし世の中にはボロボロの同和教育もたくさんあるわけで(転校先が同和教育校でひどい目にあった)、筆者の思い入れについていけない感じがする。何度も出てくる「解放の学力」で、小学・中学の「ひどい同和教育」を思い出してしまって辛さすら感じた。2022/12/22

路地裏のオヤジ

3
「確かな学力」はもちらんだが、「豊かな社会性の育成」の重要性は参考になった。2021/06/13

U-Tchallenge

2
学力格差をどのようになくしていくかは多くの現場にとって頭を悩ませていることである。そんな学力格差について考えることのできる一冊。平易な文章で書かれており、とても読みやすかった。学力格差をどのように対応するかということを、フィロソフィー・サイエンス・アートという三つの視点から述べられていた。教育は社会の一部であるので、学力格差をどうするかを考えることは社会をどうしていくかを考えることにもなる。これこそが教育社会学のように思えた。2023/05/14

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