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内容説明
香港が歴史的転換点を迎えている。一国二制度のもと特別行政区として50年間の高度な自治が保証されるはずだった。ところが中国・習近平政権は力による「中港融合」を推し進め、一国二制度を形骸化させる国家安全法を香港の頭越しに決めた。世界を驚かせた2019年の大規模抗議デモに続き、香港問題はいま米中新冷戦の最前線に浮上している。東洋の真珠と呼ばれ、日本とも関係の深い国際金融都市・香港を知りたいすべての人に届ける一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
100
この本には”香港”が目いっぱい詰まっている。アヘン戦争に始まる香港の歴史、雨傘運動と「香港、加油」と叫ぶ昨年来の抗議デモ、周庭さんらリーダーたちの素顔、香港映画に代表される文化、沢木耕太郎を惹きつけた「深夜特急」の香港、台湾の香港人、国家安全法と香港の未来・・・。何よりも著者の香港”愛”がいっぱい詰まっている。返還10年前の学生時代に「香港」の洗礼を受けた著者は香港中文大学に留学の後、新聞記者となる。しかし、香港取材の機会は巡って来ず、16年退社後フリーとなり香港に向き合う。香港人に寄り添った渾身の取材。2020/09/03
崩紫サロメ
24
近年の香港人のアイデンティティとして「愛国」離れが進み、「本土思想」が強まっているという。共産党の愛国と民主派の愛国(中国の民主化を求める)が和解不能となった今、香港愛だけを求めるというもので、現在周庭ら若い世代の抗議運動の中核となっている。これがネーションを求めるナショナリズムになっていくのかについて、ゲルナーやアンダーソンらの考察を引用しつつ問いかけるのは非常に興味深い。2020/11/27
さとうしん
19
同レーベルの近刊『香港と日本』と比べると、日本の読者を意識した客観的な解説になっており、安心して読める。日本との関わりも、周庭氏らが日本のアニメやアイドルが好きという話にとどまらず、香港デモと安田講堂事件との意外なつながりなど、興味深い話題を盛り込んでいる。香港と大陸との関係悪化はボタンの掛け違いを重ねた末という印象を受けるが、今後のシナリオとして、マカオ化、北アイルランド化、沖縄化などの方向を提示するのはまとめ方としてうまい。2020/08/24
アナーキー靴下
17
香港を掴むための本。章立ては時系列ではなく、違う視点から見た香港、という構成で、読むほどに香港像が具体的・立体的になっていく。また、香港が抱えている問題や事件を詳しく掘り下げるというより、香港の文化や思想、人物に重点が置かれ、必然的に付随してくる問題も語られる、という印象。そうした、香港人の心情を想像させる内容だからか、香港が辿ってきた道に心を揺さぶられる。香港は中国のゲートウェイであり、その境界性こそが香港、という著者の感覚は非常に納得できる。デモ等活動をしてまで守りたいと思う香港とは何か、という一冊。2020/09/27
ひさしぶり
14
生活水準は先進国レベル、民主・自由、法治の理念を持つ香港人が真逆の体制国家に飲み込まれつつある今迄のコト。50年位前ドライフラワー等香港が店は維持し中国に安い工場を求めた。世界もコレに倣った。でアヘン戦争のリベンジに燃える?中国は経済力と軍事力を獲得し逆に強力な支配者になる為に①経済界②低所得者③メディアを取り込んだ。 行政と司法に分子を撒けばミサイル不要なんだと、背筋が凍る思いがする。台湾有事含む日本も学習した方がいい。戸籍制度壊す夫婦別姓を唱える帰化人らをまず規制してくれー2025/06/11
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