内容説明
1792年、ウィーンの地に立った一人の青年音楽家は、その後いかなる道のりをたどって、「楽聖」となったのか。
師ハイドンはじめ同時代の音楽家たちとの出会い、《エロイカ》《第十交響曲》創作の謎、家族関係の苦悩と波乱の生活、各界の理解者や奇人らとの友情、そして恋人……
音楽のあり方を根本から変え、傑作を生み出し続けたその生涯に、音楽評論の名手が全角度から光を当てる、珠玉の二十話。
【本書の主な内容】
青春のボン/ベートーヴェンの愛―婚約説をめぐって/第十交響曲のゆくえ/《シンフォニアエロイカ》の謎/ 「メルツェルさん、さようなら」―メトロノーム考/ 《ウェリントンの勝利》の顛末/べートーヴェンと宗教―フリーメーソンだったのか?/イギリスへの夢―ニートとの交際をめぐって/オペラのライヴァル―同時代人ウェーバー/「第三の故郷」ボヘミア/ヴァイオリン・コンプレックス/コントラバスとマンドリン/ダンス音楽への愛着/「歓喜」の背景―日本人とベートーヴェン など
※1987年刊『ザ・ベートーヴェン』(春秋社刊)の文庫化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まると
27
クラシック音楽は全くの門外漢だというのに何となくこの本を手に取ってしまったのは、堀田善衛さんが欧州の近代を知る上でとても重要な人物として、ゴヤと並んでベートーヴェンを挙げていたから。しかしながら、やはりこういうのはまず音楽をよく聴いてからでないと意味がないのだということに途中で気づいた。運命と第九くらいしか聴いたことがない私がこんなマニアックな知識を得ても、教養として身に付くものでもなかろう。これを機に、読書しながらクラシックでも嗜んでみようかと考えることができただけでも読んだ甲斐があったと思うほかない。2022/04/20




