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内容説明
チョムスキーをはじめ知の巨人5人が現代の重要問題を斬る。われわれはインターネット時代をどう解釈し、どう生きるべきなのか? 貧困、格差、暴力、ファシズムの影、フェイクニュースなどの嘘……。今、人類が直面する問題の本質について知の巨人たちにインタビューを行い、歴史学、哲学、生物学、心理学などの分野からアプローチ。現代を生きるヒントを与える。「あとがき」より 「真実がまだパンツをはこうとしている頃、嘘のほうはすでに世界を一周している」と言われるように、インターネット上では、嘘は真実より6倍も早く・広く・深く伝わるということが確認されました(Science, March 8, 2018)。どうしてそうなるのかといえば、嘘のほうが真実よりもカラフルでインパクトがあって驚きの度合いが高いからだと。
目次
まえがき 「利己性」「利他性」「社会性」
第1章 エドワード・O・ウィルソン(生物学者
昆虫学者)人類は石器時代の感情と、神のようなテクノロジーをもっている
第2章 ティモシー・スナイダー(歴史家) テクノロジーとロシアとファシズムの関係
第3章 ダニエル・C・デネット(哲学者
認知科学者) 世界は「理解していないけれど能力がある」現象で回っている
第4章 スティーブン・ピンカー(認知心理学者) なぜ人類の暴力は減ってきたのか
第5章 ノーム・チョムスキー(言語学者
哲学者) 新自由主義はファシズムを招く
あとがき 嘘と孤独とテクノロジー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りょうみや
23
知の巨人と呼ばれる5人の世界的学者へのインタビュー集。かなり高齢が多数。それぞれの専門分野から始まって、人間の社会性や進化、グローバル化、インターネットやAI、ファシズムやポピュリズム、これからの教育などについて聴き比べもできる。最初の昆虫学者ウィルソンとの話で、最近のSTEM教育を批判してまずは数学や物理を重視するのではなくフィールドワーク(生物)から入り、自然に対して情熱を高めるのがよいということが一番印象に残る。2023/10/28
まいこ
12
5人にインタビューしたもの。インタビューよりもやっぱり著作が良いし、一人の書いたものをじっくり読むほうが自分にはあってるみたいだ。ダニエル・デネット氏のは何度か借りているけれど、よくわからないままいつも返却してる。この短いインタビューを読んでも、やっぱりよくわからなかった。2020/07/19
yooou
8
☆☆☆☆☆ 登場してくる方はみんなすばらしかったけどもやっぱりとりはチョムスキーですね。ブラジルの話は全然しらなかった。観たこともない世界観へと連れて行ってくれるチョムスキーは余人をもって代えがたい。いなくなったら僕らはどうすればいいのだろうかと狼狽えるばかりであります2021/10/06
フリウリ
7
みなさんのおっしゃることは、それぞれ道理があるなあと思って読みましたが、つまるところ、少し余裕をもったほうがいい、いい加減でだいたいでいい、そういう余裕から未来は開けてくるのだろう、と思いつつ、一口に未来、将来といっても数十年後、数百年後、数千年後があることには、注意しないといけないと思いました。インタビュアーの吉成真由美氏は、問題群を方向づけてインタビューを進めていて、とてもわかりやすく素晴らしいです。一方、方向性を定めると回答(結論)が通俗化・陳腐化することについて、考えました。72024/12/11
武井 康則
7
著名な科学者で政治的発言もしている5人へのインタビュー。ポピュリズム、貧富の拡大、ネットがかえって排他的な社会をつくっているのではないかなど。まず簡単な専門分野についての質問、紹介となるが、~するところの~、~ことの~等長文が続き、しかも言葉が直訳。そんな難しいことは言ってないのに。次に質問が恣意的で答えを誘導している。だから、それぞれの個性が全く出ていない。ポピュリズムはファシズム的だ。貧困の格差がある。排他的で孤立してると表題通りに答えさせたいだけ。メンバーを見るともったいない。2020/05/28