竹書房文庫<br> どっちが殺す?

個数:1
紙書籍版価格
¥1,430
  • 電子書籍
  • Reader

竹書房文庫
どっちが殺す?

  • ISBN:9784801923393

ファイル: /

内容説明

監禁されたふたり。
拳銃は一挺。
銃弾は一発。
相手を殺せば解放してあげる。
――さあ、どっちが殺す?
恋人、同僚……ふたり組を狙った連続監禁事件が発生。
ヒッチハイクをした大学生のカップルは、深い飛び込みプールの底で意識を取り戻す。
脱出は不可能だ。
そのときふたりのそばに置かれていた携帯が鳴り、犯人が告げる。
「銃がある。それには弾が一発入ってる。恋人かおまえ自身のための。それがおまえたち
の自由の代償だ。生きるためには殺さなくてはならない」
ふたりは銃を見る。
恋人を殺す? ありえない。きっと誰かが助けにきてくれる――。
しかし、誰も来ない。食料はない。水もない。飢えと渇きと寒さが襲う。
体力が減る。会話も減る。銃を見る回数が増える。
ここから抜け出したい。日常に帰りたい。でも恋人を殺すことなんてできない。
本当に? 本当に相手もそう思っている……?
恋人を殺したという大学生を事情聴取した、サウサンプトン中央署のヘレン・グレース警
部補は捜査を開始するが、これは始まりに過ぎなかった。
この後も同様の事件が次々に発生。
ふたり組が監禁され、弾が一発入った拳銃を与えられ、究極の選択を迫られる――。
ヘレンは次第にこの事件の異様さに気づく。
被害者たちに共通点は見当たらないし、
彼らを拉致したのはひとりの女らしいが目的がわからない。
極限状態の密室で、やさしさが、愛が、プライドが崩壊し、欲望が、憎しみが、狂気が増
殖していく。

日本初登場作家がえぐり出す完璧な惨劇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うーちゃん

18
何者かに拉致・監禁された2人。水も食べ物もない。2人の間には一丁の拳銃。弾は1発。助かりたければ、相手を殺すしかない--。今にもジグソウおじさんが出てきそうなあらすじにそれなり~にわくわくして読み始めたものの、思ったよりハードかつ読ませる内容の警察小説だった。飢えと渇きと恐怖が人間の理性をぼろぼろに壊していく様は悲しいし恐ろしい。そして犯人が主人公はじめ事件の関係者に背負わせた十字架のなんと重たいことだろう。あまりに辛さだけが残るラスト・・。少し「蜘蛛の巣を払う女」に設定似てたかな。続刊出るなら読みたい。2020/09/03

ペペロニ

10
監禁された2人に与えられた生き延びる方法はたった1つ。それは相手を自分の手で殺すこと。この極限状況を舞台とすると思ったら、魅力ある警部補が犯人を追う警察小説だった。短い章立てでテンポよく展開していき読みやすい。監禁されて衰弱していく2人の様子は克明で凄惨で読んでいるこちらもしんどくなるぐらい。シリーズは続いているらしいので翻訳されたら嬉しい。2020/12/12

KUMYAM@ミステリーとSFF推し

7
1章が短くテンポよく展開するので読みやすかった。ヘレンの秘密を明かす手加減も程よい。ただ、汚職事件とかのエピソードや結末のまとめ方はあんまり好みじゃないかも。2020/11/18

nizi

5
あらすじを見て、てっきり極限状態での人狼ゲームみたいなのが続くのだろうと思っていたら違っていた。章立てが細かく通常ならテンポが良くなるところだが、雑に話が続いていくだけ。読み終わっても残るものは特になかった。Kindle Unlimitedだと0円なのでそちらで読むことを勧める。2023/12/11

たつはる

4
疲れた。読むのに疲れました。物語を進めるのにたくさんのものが並行しているような……。まわりくどい描写、一方で生々しくてエグい描写、終盤ようやく進み始めたと思ったらすごい半端に終わって驚き。これで終わるなら、なんであの話出てきたの、掘り下げたの?って。結果、疲れた……が一番の感想に。読了できてよかった。シリーズ気にはなるけれど、それは主人公のその後が気になるからで、楽しみな気持ちはないかもしれない。わたしには、人にオススメしようとは思えない作品だった。ごめんなさい。2020/10/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15720300
  • ご注意事項