才能をひらく編集工学 世界の見方を変える10 の思考法

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才能をひらく編集工学 世界の見方を変える10 の思考法

  • ISBN:9784799326671

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内容説明

コロナ、AI、異常気象……
押し寄せる変化を「編集力」で味方につける!


「編集」という言葉から、何を思い浮かべるでしょうか?
雑誌・書籍の編集や映像の編集のような、何かしらのメディア情報を取り扱う職業的な技能をイメージされるかもしれません。

ここでは、「編集」という言葉をうんと広い意味で捉えます。

そもそもわたしたちは、ありとあらゆる「情報」に囲まれて生活しています。
起きた時の体の感じ、外の天気、出かけるまでの持ち時間、テレビから流れるニュース、朝食のメニュー、クローゼットの服と今日のコーディネート、
いずれも「情報」であり、そういった雑多な情報をのべつ幕なしに「編集」しながら生きています。

ここで言う「編集」とは、こうした「情報」に関わるあらゆる営みのことを指すものです。

本書で考える「編集力」は、明日の仕事や暮らしに役立つ技能、という範囲にとどまるものではありません。
 この世界のいたるところにある編集の営みを思い、新たなものの見方やそこにある方法を発見していくことを通して、ひとりひとりの中に思い思いに引き出されていくまだ見ぬ潜在力こそが、本書で取り扱いたい編集力です。

 生命活動のOS(オペレーションシステム)とも言える広義の「編集力」を、「方法」として工学的に読み解くことで、人間が携えるべき基本的な能力の仕組みを明らかにし、改めて装填し直していく。
「編集」を「工学」することによって、あるいは「工学」を「編集」することをもってして、相互作用する複雑な世界の中で、人間に本来備わる力が生き生きと立ち上がっていくことを、「編集工学」は目指しています。
そして、この「人間に本来備わる力」というのは、その現れ方がひとそれぞれに違うはずです。おそらくこれを、「才能」というのだと思います。

才能の「才」は、古くは「ざえ」とも読み、石や木などの素材に備わる資質のことを言いました。それを引き出すはたらきが「能」です。
「才」は素材の側にあり、「能」は職人の腕にある。才能とは、引き出す側と引き出される側の相互作用の中にあらわれてくるものであるようです。
内側にある「才」をいかに引き出せるか。自分個人だけでなく、他者の「才」やチームの「才」、場の「才」ということもあるでしょう。
 素材の内側と外側を自由に行き来する「能」としての、しなやかな編集力が必要です。
自分の内側に眠る「才」の声を聞き取り、編集力という「能」をもって表にあらわす。そこに関与するさまざまな方法をエンジニアリングしたものが、「編集工学」であるとも言えます。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

49
編集+工学・・・・?興味を持って読んでみた。面白い!アナロジカル・シンキング、今回、初めて知った。VUCAの時代と言われている今だからこそ、知っておくべきものだと思う。10のメソッドが描かれているが、本全体も、しっかりとデザインされていて、読みやすい。が、内容を理解するには、時間がかかると思う。ただ、座学でおわるのではなく、トレーニングと継続が必要。可能性を感じる!2020/12/20

Tenouji

19
松岡正剛氏の「知の編集工学」よりも、より体系的に整理され解説されている印象。チャールズ・パースのアブダクションの位置づけがようやく理解できた。優秀なサラリーマンほど、類推の力が弱い、というのも納得。強烈な外部性を呼び込むリスクを本能的に避ける、ゆえ、「私」からスタートする類推を殺す、からね。2020/11/16

江口 浩平@教育委員会

18
【考え方】オーディブルにて聴了。著者である安藤昭子さんの「問いの編集力」が良書だったため(読了はしていないが、職場の仕事ができる同僚に貸したところ付箋紙だらけで返ってきたのでおそらくそうだろう。笑)楽しみながら聴き終えた。これは紙の本でも手元に置いておきたい。多角的に考えるとは、知識を生きた知識とするには、関連付けるには、などなど考えるヒントが多かった。2025/05/05

チャー

15
物事を新しく考えることは既存技術の組み換えにあるという視点から、問題や課題、情報を分けて繋ぎ直して新しい価値を生み出す編集について解説した書。後半部分は哲学的な解釈も多く引用されている。無褒美に情報に付き合うのではなく、常に多面的に捉えて置きその可能性を最大化しておくという指摘は、新たな物事に気付く重要な視点と感じた。アナロジーとは既知のことから類推するという意味で、似た構造を持つ別の事象の概念や考え方を利用することが肝要。複雑なことも骨格では共通する部分が別の分野で多々あるという指摘は確かにと思う。2022/10/05

P.N.平日友

11
デザインを工学するものと思いきやアイディアや発想のヒントとなる内容。具体的には10個のメソッドの概要そして演習、解説と進めて最後に著者が所属する編集工学研究所の仕事を紹介するものである。抽象度の高いものに名前がつくと新しいものが見えた気がする、そんな瞬間が読んでてあった。アイディアを形にするつよきベクトル。具体的な演習があるので実践できそうなものが多いと感じた。 一番印象に残ってるのはアンラーニングのところ。余白のクリエイティビティ。本質をとらえる(3つの型)2020/12/03

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