内容説明
米露中の「新冷戦」といわれる今、核戦争に陥る真の脅威は米国の核政策そのものにある。本書は米国の核の歴史を振り返り、核兵器がもたらす悲劇的結末を避けるために元米国防長官・ペリーらが米政府に政策変更を求めるものだ。同盟国・日本や市民社会にも危機を赤裸々に伝える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
185
図書館の新刊コーナーで見つけて読みました。ペリー元国防長官が執筆者の一人なのでかなりリアルです。①核ミサイルの誤警報が頻繁に起こる可能性があること、②核ミサイルのシステムがサイバー攻撃を受けるリスクがあること、③世界一のならず者国家最凶最悪のサイコパスの大統領が核のボタンを握っていること、これらを考えると不安で夜も眠られません(笑)9か国の核保有国も含めて、国連で核兵器禁止条約批准&実現されることを願っています。我が国の次の首相は、憲法改正ではなく、核兵器禁止条約を率先・批准して、歴史に名を残すべきです。2020/08/29
榊原 香織
65
警報下発射、これが最大問題。 攻撃を受けた、というのが間違った情報でも核のボタンを押してしまう可能性がある。”渚にて”の世界ですね。 そのボタンが、大統領、という個人にゆだねられている、という怖さ。 ”トランプを除けば、核時代の米国大統領で一番心配されたのがリチャード・ニクソン”て、w。トランプとりあえず押さなかったな。 2020年刊 トランプ大統領の時の2022/05/17
おやまだ
9
著者の危惧をまとめてみると、核攻撃の警報システムの不具合による報復が、大統領一人の特権により行われえるという脆弱性、先制攻撃の放棄どころか、核開発競争が再開されようとしていること、ICBM(長距離核ミサイル)と戦略ミサイル防衛は効果がないこと―だろう。核兵器の抑止力により、戦争はなくなったという識者さえいるが、1945年以降75年間、綱渡りのような運営管理と不断の努力によってなんとか核戦争を回避できていたことを肝に銘ずべき。2020/09/21
くり坊
6
ウクライナ紛争において、ロシアの核使用が騒がれたが、けっきょく、NATO諸国がウクライナに戦車や戦闘機を供与しても、ロシアは戦術核を使用していない。本書は、アメリカの「核のボタン」についての論考だが、これの「ロシア版」が詠みたいな...と思った。やはり、歴史に学ぶならば、キューバ危機あたりなのかな。2023/05/05
おーがにっく
4
ロシアによるウクライナ侵攻がきっかけで本書を読んでみた。冷戦期に何度かあった核放棄が実現していれば今回の戦争も無かったかもしれないと思うと悲しい。核抑止に対して一市民が口出せることなどほぼないけれど、大統領の専権事項、誤警報、先制不使用、ミサイル防衛の限界などなど理解しておいて損はない。2022/04/05
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