中公文庫<br> 大阪弁おもしろ草子

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中公文庫
大阪弁おもしろ草子

  • 著者名:田辺聖子【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 中央公論新社(2020/07発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122069077

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内容説明

時代とともに標準語風に変容していくものの、大阪弁の精神には、なお不変の表情がある。「そこそこやな」「ぼつぼついこか」……。こうした言葉が人生のキャリアを積んだオトナの口からこぼれるとき、大阪弁はより生彩を帯び、迫力を増す。味わい深い大阪弁を通して、上方文化を考察する好エッセイ。〈解説〉國村 隼

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

65
大阪弁をテーマにしたエッセイ第二弾。前作『大阪弁ちゃらんぽらん』が大阪弁が持つ特殊な言葉一つ一つに言及しているのに対し、本作は大阪弁全体を俯瞰している作りとなっている。読んどるうちに大阪弁の持つ独特の活気や猥雑さが脳裏に浮かんでくるよう。それで気が付いたのだけど、こういう形で大阪弁読む時は脳裏で音読してしもとるなあ。自分関西の片隅で住んどるんやが、大阪弁普段少ないトコの方がどう読むのかも気になるなあ。個人的には明治大正の大阪弁がおもろかった。食満南北はじめ紹介されとる文献、片端から読みとうなってくるし。2021/10/21

shikashika555

61
文芸作品に大阪弁は少ない。 谷崎の『細雪』すら、耳の良いノンネイティブの大阪弁である。 生粋の大阪弁話者による大阪弁は、標準語が取りこぼしたニュアンスを拾い上げる。 そのニュアンス込みの言葉で思考して行動して大阪の人になってゆく。その人たちが大阪の文化と経済を生してきたのだ。 それは豊かでまろやかで 部分的に細かくて、勢いがあり猥雑そのもの。 人間の業をぶっちゃけてまた拾い上げるような言葉。 そのいやらしさを嫌い標準語寄りになってしまった今の大阪弁では、どのような人ができ どのような文化が育つのだろう。2022/10/12

アオイトリ

24
おせいさんがこよなく愛する大阪弁。古い文献から昭和初期の文学まで渉猟して、その記録と歴史を堪能しました。とても真面目に考察されてます。共通語風に変わりつつあるそうですが、その精神は根強く残り続けてほしい。練れた人から聞く大阪弁の、なんて迫力のあることか…2022/12/19

マツユキ

14
大阪在住ですが、大阪弁にはそんなに馴染みがないですが、読んでみると、あ、使っているかも。時代によって、変わっていくのが、言葉。作者の頃からもう消えていった言い方もあって、本当に生き物みたいだな。この作品で、様々な文学を通して、大阪弁の面白さを味わうことができました。大阪人の生き方にも興味が掻き立てられました。前作も読みたい。2023/04/18

aki

4
「〜しはる」はほんまに万能。敬語知らんでも敬語喋れる。サ行とハ行の文字を飛ばして(はねて)しゃべるのも私のクセなんじゃなくて関西弁がそうさせてるんやと思うことにした。2020/08/21

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