内容説明
愛する女が他の男に抱かれると異常な悦びを覚える白鳥。脳内の友から逃れようと、酒に溺れるロック狂の逸馬。醜貌の蜂村は部長の肩書きで女を誑かしては教祖のように振る舞い、茂吉は一族の宿命に縛られる。世間から蔑まれ生きるエロ本出版社の男たちは、欲と自意識に囚われ、やがて凄まじい一撃を炸裂させる――。著者が編集者時代と決別すべく描いた、超弩級の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
62
連作「ルック・バック・イン・アンガー」下品な人が下品な内容の物事を小説にしたらこうなるのか。エロ本業界の裏や人物は興味深い。読みづらいところもあるのだが、実は元祖悪文の石原慎太郎に捧げられているからこうなったのかも。石原閣下の東京都庁に○○するとかやばいです。短編「四畳半のシェークスピア」。どちらかというと「日本のセックス」に近しい内容になっている。【「政治家・石原慎太郎」を大嫌いな人のための「作家・石原慎太郎」入門】は巻末の対談。そういえば石原慎太郎の小説読んだことないなぁと。読んでみたくなりました。2016/11/08
hit4papa
43
タイトル作は、アダルト出版社の4人の男たちを描いており、著者の自伝的な要素が盛り込まれているようです。書き起こすのが躊躇われる強烈なキャラクターたちで、特殊な趣味の人々がわんさか登場します.エログロにおわらず、不潔感溢るる描写に読み進めながら不快な気分を募らせます。物語としてのオチがあるわけでなく、人間離れしている奴らを見つめるのみ。『四畳半のシェークスピア』は、こちらも特殊な趣味のご夫婦とアダルト雑誌編集者の物語。編集者は、旦那が亡くった後、その妻から衝撃的な告白を受けます。いろんな愛のかたちがあるね。2024/06/11
Kanonlicht
13
エロ本中心の出版社を舞台に4人の編集者の生き様が綴られる。出てくる人間がことごとく性道徳や倫理なんて持ち合わせていなくて、とにかくやりたい放題。著者が勤めていた出版社がモデルとのことで、さすがに全部が真実ということはないにしても、きっと似たようなことはあったんだろうなというギリギリの線でフィクションに昇華する手腕は見事。本当にどうしようもない男たちだけど、どうしようもなさすぎてカリスマ性を帯びてくるということもあるのかもしれないな。どうだろう。2022/03/30
スリカータ
10
粗野な人物ばかり登場し、女性の扱いが酷すぎて気が滅入った。異常な高揚状態はクスリでもやっているのではと思ったほど。センテンスが短く読みやすい文章に難解な語句や四字熟語が唐突に挿入され、奇妙な感覚に陥いった。閉ざされた業界内で、暴力と狂気と剥き出しの性欲が渦巻き、終始臭い立つようだった。それが容認された時代だったのか。2024/10/14
tarou miz
8
えー、あのー、はい。 いずれまた新潮社から新作が出ますように・・ あ、なぜかこの作家の並べる単語がすっと頭に入りやすい自分に戦慄するときがたまに(笑)(*_*;2016/01/05
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