ハヤカワ文庫JA<br> 日本SFの臨界点[恋愛篇] 死んだ恋人からの手紙

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ハヤカワ文庫JA
日本SFの臨界点[恋愛篇] 死んだ恋人からの手紙

  • 著者名:伴名練【編】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 早川書房(2020/07発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150314408

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内容説明

『なめらかな世界と、その敵』の著者・伴名練が、全力のSF愛を捧げて編んだ傑作アンソロジー。恋人の手紙を通して異星人の思考体系に迫った中井紀夫の表題作、高野史緒の改変歴史SF「G線上のアリア」、円城塔の初期の傑作「ムーンシャイン」など、現在手に入りにくい、短篇集未収録作を中心とした恋愛・家族愛テーマの9本を厳選。それぞれの作品への解説と、これからSFを読みたい読者への完全入門ガイドを併録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜長月🌙@読書会10周年

81
恋愛もののSFアンソロジーです。あまり日の目を見なかった、言わば手のひらからこぼれ落ちてしまった作品の中からこれだけの秀作を集めてくる伴名さんはさすがです。特に好きなのは「人生、信号待ち」と「死んだ恋人からの手紙」。「死んだ……」は単なるラブレターの往復書簡なのに設定の妙でこんなに悲しみを誘うなんて。2020/09/09

♪みどりpiyopiyo♪

61
「2010年代、世界で最もSFを愛した作家」と称された伴名練が贈る傑作アンソロジー。先日の『怪奇篇』に続き『恋愛篇』を。■それは恋愛ではない上に愛という程の物でもないのでは?と感じる作品が多く、恋愛要素は求めてないけど このタイトルで愛が無いのは引っかかります。執筆時期も『怪奇篇』程の広がりがなく、「恋愛」が男性作家のシスヘテロばかりで期待した程の広がりも感じられず。■藤田雅矢「奇跡の石」、小田雅久仁「人生、信号待ち」が好きでした ( ' ᵕ ' ) (初出 1989〜2014年、2020年 編纂)(→続2020/11/18

かのこ

61
SF作家・伴名練さんが編むSFアンソロジー“恋愛篇”。恋愛篇はシンプルな前提のもと進む話が多く、怪奇篇よりも読みやすかった(怪奇篇は深読みの楽しさがあるけど)。信号待ちの間に人生が過ぎていく「人生、信号待ち」。人が少しずつ生まれ、少しずつ死んでいく世界のバトンタッチ「生まれくる者、死にゆく者」。世界を救った少女を見送った少年がアラサーになって…の「劇画・セカイ系」などが特に好みだった。読書会で皆さんの感想や考察をお聞きできたのも興味深くて楽しかった。一人一人好きな作品を当てていくのはすごく面白い試み。2020/09/06

なっぱaaua

46
伴名練が熱い。SFのスペシャリストである彼の選んだ個人短編集未収録という作品だけに既読は有りませんでした。著者紹介3頁も熱いが、既知の著者も数名しかおらずなかなか興味深かったです。「奇跡の石」藤田雅矢、「生まれくる者、死にゆく者」和田毅、「G線上のアリア」高野史緒、「アトラクタの奏でる音楽」扇智史、「人生信号待ち」小田雅久仁が好み。恋愛編とあるが家族愛や同性愛もある。アンソロジーで見つけられた新しい発見がとても楽しい。次の作品を選ぶ参考になります。編集後記のアンソロジーガイドも凄いのだ。~続く~2020/08/19

小太郎

42
積読本消化と思って読んだいたら結構既読感があぅて、調べてみると9作品で半分くらいはアンソロジーなどで読んでいました。伴名さんのアンソロジーはジャケ買いが多いけどこの本も装丁のイラストは「れおえん」百合が流行ってから見る機会が増えました。後書きを読むと伴名さんらしい拘った選曲じゃなく選出でした。この頃のアンソロジーブーム(ちょっと前か)は隠れた名短編が発掘できるので貴重です。この中では何と言っても「死んだ恋人からの手紙」と「人生信号待ち」あとまだ「怪奇篇」がどこかにある筈★3.52024/06/25

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