内容説明
英語には、なぜ、単数と複数があるのか? 美容院に行く男は、前もって洗髪すべきか否か? 日常生活にはびこる素朴な疑問やいじましい矛盾について、名物コラム・辛口批評のスタイルをパスティーシュして綴りあげた、エッセイまがいの異色短篇集。28の作品に練りあげられた、嘘(ウソ)と真実(マコト)の駆引きがまき起こす、笑いの大洪水。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちさと
35
笑える文章に触れたくて久しぶりに清水さんの書籍を読む。模倣小説を得意とした作家さんなんですけど、今回はエッセイをパロディった内容。実在する人物や事実も混ざっているので「えっ、この部分は事実かな」って騙されちゃう。半分くらいは清水さんの本音も混ざっているのでしょう。特定の元ネタがあるのやらないのやら?巧みな言葉遣いは相変わらずでしたが、中くらいのおもしろさでした。2019/05/07
かしまさ
15
エッセイ風ホラ話、すなわち「似ッ非イ」😆 はじめて清水義範という作家の本を読んだ人に勘違いされちゃうんじゃないかって思うほどふむふむと読み進められます。でも、大半はウソです(笑)2022/12/25
Kaz
6
ぎょうさん騙されました。嘘と知っていても信じてしまう。この微妙なラインが非常にうまい!2015/10/08
87book_JPN
5
いくらなんでも、わかりやすすぎます、博士。パスティーシュとしての完成度を偉そうに講釈たれるつもりはありませんけど、フィクションとしてはかなりわかりやすいですね。ただ、ウチの忠犬ハネ公は、私が去年エベレストの冬季登頂を成功させた時、山頂に先回りして待ってました。また博士の豪邸で、ハム殿にご面会願いたいものです。2011/08/12
朱音
5
「エッセイ」を模した短編小説…といわれても、エッセイを読んでいるような気になるのでなんだか妙な気分。いろいろなパターンの「エッセイ」をからかうようにパロディにしていて、笑わずにはいられない。うまいね、やっぱり。2009/07/18