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内容説明
〈イタリア出身の著者がおくる、新しい古典文学の楽しみ方〉
日本で長く翻訳者として活躍しているイタリア女性が、あの有名古典作品を“超訳”! 自由で古典愛に溢れた現代訳とともに、清少納言や小野小町のリアルな姿を探ります。
1000年前、経済的に自立できなかった日本の女性たちは文字通り「命がけ」で恋をして、その経験を日記や物語として書き遺しました。彼女たちの恋愛は情熱的であり戦略的。本書では『枕草子』『紫式部日記』『竹取物語』など、誰もが一度は教科書で習った10の有名古典作品を「個性的な女性たちが、恋に、出世に奮闘する平安オムニバス」として読みなおします。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
130
ヴェネツィア大学の日本文学の講義でムラサキシキブという名前を初めて知った著者は、日本の古典文学に魅了され、アモーレの国から2005年に来日。女性目線で古典文学における恋愛事情をイザベラ超訳を披露しながら紹介している。「和泉式部日記」「更級日記」「古今和歌集」「枕草子」「蜻蛉日記」「伊勢物語」「とはずがたり」「紫式部日記」「竹取物語」への語り口が明快で切り口が新鮮。最後にダンテ「新生」のベアトリーチェが平安女子だったら詠んだろう和歌も披露し、古典文学へのブックリストも最後に載る、イザベラ流日本古典文学案内。2023/05/26
天の川
58
日本の古典文学愛好家のイタリア人イザベラさんによる超訳古典エッセイ。プロ愛人・和泉式部、妄想乙女・菅原孝標娘、カリスマ姐さん清少納言、鬼嫁・藤原道綱母…平安女子を現代の視点で分析。軽いタッチで書かれているから読みやすく、若い子の古典への入り口に良さそう。原文と対比する形の超訳は橋本治の桃尻語訳を彷彿とさせました。読んでいて、キリリとした清少納言に魅力を感じつつ、共通点アリと提示されていた森茉莉に惹かれ、「贅沢貧乏」を読み返したくなりました。2020/09/03
アイシャ
48
本作も凄く面白かった。イザベラさんの日本語の達者さには感動すら覚える。こんなに柔らかい普通の言葉が使えるなんてと。朧げにしか知らなかった更級日記やら蜻蛉日記などへの造詣と興味が一気に深まった。『伊勢物語』の章では物語を堪能するための神髄が語られていて激しく同意した。『それを楽しむには理性をオフにして、ロジカルな考えを捨てて…書いてあることを文字通り信じる。「なぜ?」と追及することは禁止』これ大切だと思う。『理論の塊になった人は、そのメタファーを必死に追いかける』はい、心がけます。『竹取物語』も最高だった2023/02/28
りょう
41
エッセイの端々から古典文学への愛情が溢れ出ていると共に分かりやすい言葉で紹介してくれているので、敷居が高すぎて敬遠していたこれらの作品及び登場人物がグッと身近な存在になった。それにしてもこうした古典文学を通して見えてくる平安貴族の恋愛事情の壮絶さと乱れっぷりの凄さ。男女ともに貞操観念もユルユル、おおらかで本能的過ぎるというか。一方で特に女性はその恋愛事情が自らの社会的地位に直結するためどの男性と恋に堕ちるかは生きてゆく為にとても重要な要素だったり。まさにタイトルどおり命がけの恋が当り前だったのだなぁ。2025/05/03
るぴん
41
図書館本。作者のイザベラさんは古典の研究者ではないそうだけど、平安文学への造詣が深く、読み解く着眼点が面白い。和歌の現代語訳もとてもわかりやすい。イザベラさんの手にかかると、平安文学の女性作家達に親近感が湧き、身近に感じられる。古典を勉強中の学生にこの本をおすすめしたい。イタリアの学生はダンテの『神曲』を暗記させられるのか〜。どこの国も学生は大変だ(´Д` )2020/11/25
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