内容説明
東京のやくざ組織・東鞘会に所属する兼高昭吾は、弟分の室岡と沖縄に飛び、ターゲットの喜納修三を殺害した。その夜、一人になった兼高は激しく嘔吐する。実は兼高は警視庁組対部に所属する潜入捜査官だったのだ。後継者問題をめぐり、東鞘会では血で血を洗う抗争が続いており、喜納殺害はその一環だった。兼高の最終任務は東鞘会会長である十朱の殺害。十朱は警視庁を揺るがす、ある“秘密”を握っていた。ボディガード役に抜擢された兼高は、身分が明かされた瞬間に死が迫る中、十朱への接近を図るが……。
電子書籍版限定、書き下ろし短編を収録!
※本書は2017年9月1日に配信を開始した単行本「地獄の犬たち【電子書籍限定!書き下ろし短編収録】」をレーベル変更した作品です。
(内容に変更はありませんのでご注意ください)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
359
『煉獄の獅子たち』読了からの、文庫版での再読。『煉獄~』は文庫だとどういうタイトルになるのだろうか。初読時にも感じたように、ずいぶんあっさり潜入出来て、トントン拍子に出世するものだという違和感は強い。二作目を読んだ後に読み返した感想としては、勝一の出番これだけ?という拍子抜けと、兼高と勝一が顔を合わせた時の会話が、流れからいって不自然なのが気になる。それ以外は概ね、熱量の高い狂気に支配された、良質なノワールといえる。改めて読むと、室岡がすごく良く、兼高との対決シーンは夢中になった。2020/11/20
ねりわさび
101
バイオレンス潜入小説。反社組織に潜りこんだ警官、その命を懸けた捜査では様々な事態が発生、状況は二転三転し、遂に引くことの出来ない地獄に堕ちていく、というあらすじの長編。描写はハードですが文章のリズムが良く読みやすい。たいへん面白かったですね。2024/11/12
アッシュ姉
83
深町さん渾身の新境地!なかなかの分厚さでも集中力が途切れることなく、じっくり読まされた。潜入捜査官としてヤクザの世界へ入り込んだ主人公。いつ正体がバレるか分からない緊張感、任務達成への焦燥感、完遂後の己の身の振り方、一時も気の休まらない緊迫感にヒリヒリハラハラ。凄いわ、ヤバいわ(ヤバいのは私の語彙力と深町さんの筆力)。ヤクザのドンパチ通り越して、もはや戦闘。目玉から臓器からいろいろ出ちゃって文章では何とか追えたけど、映像でどこまでいけるか。結末が気になって仕方がなかったが、こうきたか!前日譚より続編希望!2022/07/10
H!deking
83
映画化が決まったので読んでみました!ヤクザの潜入捜査モノですが土竜の歌とは180度違います(笑)登場人物が多くて入り込むまでに少し時間がかかりましたが、途中から怒涛の展開で面白かった~!岡田准一ピッタリ!映画も楽しみー!2022/06/07
のり
78
警察VS関東最大の暴力団。警視庁から東鞘会に潜入捜査に入り、警視庁にとっての爆弾になり得る事案を防ぎ、壊滅に導く為に、手を悪に染める。長年潜り続けている中、ヤクザの世界に浸かりつつある。警察内より身内意識の強いヤクザ達に寄り添う気持ちが…バレる不安と戻れぬ不安。どちらも生き地獄。どちらの組織も加減を知らないし、明るい未来を描く事も出来ない。2020/12/22
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