内容説明
トロント大学心理学研究者による、人生における12の処世術を著した大ベストセラー。ソクラテス、ニーチェなど偉大な哲学者、心理学者たちの言葉を引用しつつ、現実世界の残酷さに対処するための、人生のあるべきふるまいを具体的に、また手厳しく教示する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Carlyuke
63
不思議にこの本を読むように導かれた。自分にとって古典となる本, 繰り返しこれからも読むこととなるだろう。聖書やユングが出てきて著者がそれらの価値感を肯定しているところが好きだ。沢山の気づきを得た。聖書の言葉を新しく理解できるようになった。例えば自分をもっと大切に扱うことなど。 フロイトやアドラー, ニーチェ, ゲーテ, ミルトン, ドストエフスキーなど読みたい書物が増えた。別著書Map of meaningも読みたい。翻訳が出ることを期待。 Quora(何でも質問できるQ&Aアプリ)を知ったのも副産物だ。2020/09/14
たまきら
32
混沌とした情報過多の時代に、無駄をそぎ落とし真に必要とされることに徹した人生を送ろう、と提唱する生き方の断捨離本といった内容です。賛成したり首を傾げたり。夫の方がくみ取れることが多かったようです。2022/01/26
かも
11
★★★★☆キリスト教的宗教観がかなり強いが内容は面白い。著者自身が熱心なキリスト教徒なのか、キリスト教の世界観ではこうだから実際にこうするべきという論理構成が非常に多い。キリスト教徒ではない私は宗教を根拠に何かを主張されても困ってしまった。人によっては強い宗教観に拒絶反応を示すかもしれない(酷評してる人はそうなのだろう)が、そこを読み飛ばすことができれば、新しい視点を提示する示唆に富む内容で面白い。本屋や図書館で軽く読んで、宗教絡みの例えにうんざりしなければ購入するのが良いだろう。2022/08/30
Go Extreme
5
背筋を伸ばして、胸を張れ 「助けるべき他者」として自分自身を扱う あなたの最善を願う人と友達になりなさい 自分を今日の誰かではなく、昨日の自分と比べなさい あなたが知らないことを相手は知っているかもしれないと考えて耳を傾ける 正直に、そして正確に話す スケートボードをしている子ともの邪魔をしてはいけない 道で猫に出会ったときは、撫でてやろう2020/09/06
tacacuro
4
「わたしたちは永遠にカオスに囲まれつつ、秩序を生きる」。その境界線「Being」の重荷を担って前に進むための12のルールということだが、付随して、進化、脳、宗教的な物語などを関係づけながら論じられるエッセイも様々な教訓に満ち溢れていて、一回読んだだけではとても頭に入りきらずもったいない。まずは「めいめい、前の話し手の考えと感情を正確に言い直し、その話し手の満足感を得たあとでのみ、自分自身の話に移る」という技を磨きつつ「あなたの知らないことを相手は知っているかもしれないと考えて耳を傾ける」ことから始めたい。2023/08/25