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内容説明
一体どこから、何が狂い始めたのか。
堕ちた英雄が見た栄光と地獄。
10万部突破の衝撃の書、ついに文庫化。
「自分の人生を振り返って、どこからおかしくなったのかとか、
狂い始めたんだろうとか。苦しかったですね……」
覚醒剤取締法違反で逮捕され、2020年6月15日に執行猶予が満了した清原和博。
怪物の名をほしいままにした甲子園のヒーローは、なぜ覚醒剤という悪魔の手に堕ちたのか。
岸和田のやんちゃな野球少年がPL学園に入学、ドラフト事件で盟友・桑田と訣別。
西武の4番として輝いた日々、巨人移籍後の重圧と屈辱。
“番長”を演じ、ピアス、刺青、肉体改造……そして覚醒剤に出遭う。
「僕は、そこから闇の世界に入っていきました」
栄光と転落の半生と、自らの罪を悔いながら、鬱病、薬物依存症とたたかう日々を赤裸々に綴る。
※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デーカ
24
野球よりサッカー派の私でも知っている偉大な選手。 現役時代にどうしても打ちたかった、あと一本のホームラン。第二の人生での逆転満塁ホームランを期待しています。2020/07/21
katoyann
22
覚醒剤に手を出すまでのライフストーリー。野球を始めた少年時代からプロ野球選手時代までの話がメインである。聞き手が上手い。ホームランを打つことへのこだわりが人一倍強く、左足に強い負荷をかけてバットを振るためか、引退間際には左膝が擦り切れてしまい、満足に歩くことすら出来なかった。ドラフト会議の巨人軍への恨みなども吐露されているのが印象的である。多面的に清原和博という人間に迫っていて、読み物としてはかなり面白い。覚醒剤の離脱症状に苦しむ様子も記されている。もう少し西武時代の話しがあると嬉しい。2022/11/14
hope
20
僕は中学生まで坊主頭の野球小僧だった。その頃の甲子園で輝きを放つ、ひとつ年上の高校一年生が清原和博だった。 ─ 事件後に一年をかけて静かに語る彼の『告白』。インタビューに臨む清原は、毎回時間通りに来て、両親を“お父さんお母さん”と呼び、その手は小刻みに震え、ずっと怯えていた。→2021/03/06
マッちゃま
17
Number 連載を加筆訂正した内容。プロ野球選手として、1人の人間として、我々世代にとってスーパースターであり、堕ちた英雄でもある彼の「告白」まだ若かった頃は凄い選手だと思ってはいたもののFAで巨人に来た頃には、外様だからという訳ではなかったけど好きな選手ではありませんでした。ファンという立ち位置から見えるキヨハラと、プレイヤーの清原、1個人としての清原和博、僕の中でも読んでいて様々な想いが現れてきました。全ての選手の全ての理想が叶う訳ではないプロスポーツの世界。これからの清原氏にも頑張ってもらいたい。2023/01/15
nishiyan
14
単行本刊行当時、なぜか買う気になれなかったのは清原和博が好きだったから。執行猶予が明け、文庫化されたのを機に読み始めたのだが、繊細さとガサツさが同居する清原和博さんの人柄がよく出ている。少年時代の思い出からPL学園での栄光と挫折、西武時代1年目の気持ちを持続できなかったことの後悔と彼の全盛期をテレビやスタンドで見ていた私にしたら意外な話の連続であった。それでも野球について語るときの生き生きとした様子は感じられ、下手なバラエティ番組に出るよりも適うならば野球に関わった仕事をされたら良いのにと強く思った。2020/07/30