ShoPro Books<br> お前の親になったる―被害者と加害者のドキュメント

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お前の親になったる―被害者と加害者のドキュメント

  • ISBN:9784796877787

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内容説明

「なんで俺が犯罪者の面倒見なあかんねん!」
それでも彼は犯罪者たちに手を差し伸べた。

元受刑者を雇い入れ、就労支援を行う『職親プロジェクト』に携わることになった著者・草刈健太郎には、大切な妹を殺された悲しい過去があった。
社会復帰の手助けとはいえ、元受刑者を前に冷静な気持ちでいられるのか、あの地獄のような日々を思い出し、再び犯罪者への憎悪に支配されてしまうのか……。いくつもの葛藤を乗り越えて手にしたものは、殺害された妹から届いた兄の使命だった……。
自身に問いかけ続けた、魂に響かせるノンフィクションルポルタージュ!
元受刑者を雇い入れ、就労支援を行う『職親プロジェクト』に携わることになった著者・草刈健太郎には、大切な妹を殺された悲しい過去があった。
社会復帰の手助けとはいえ、元受刑者を前に冷静な気持ちでいられるのか、あの地獄のような日々を思い出し、再び犯罪者への憎悪に支配されてしまうのか……。いくつもの葛藤を乗り越えて手にしたものは、殺害された妹から届いた兄の使命だった……。
自身に問いかけ続けた、魂に響かせるノンフィクションルポルタージュ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

283
妹を殺された被害者遺族である著者が、加害者支援に関わるようになった気持ちを素直に綴った自伝ノンフィクション。「なんで俺が、犯罪者の面倒見なあかんねん!」これが、知り合いの経営者から、元・受刑者に職を斡旋する「職親プロジェクト」に誘われた時の最初のつぶやきだったという。早く辞めるために、やんちゃそうな受刑者をわざと受入れイヤイヤ始めた”職親”活動。しかし、やっているうちに、「妹が導いたんちゃうか?」と思えるようになったと言う。受刑者として収監するのと、社会復帰させた時のコストを比較する考え方が面白かった。2024/02/12

香菜子(かなこ・Kanako)

34
お前の親になったる 被害者と加害者のドキュメント。草刈健太郎先生の著書。犯罪加害者への憎悪の念にとらわれてしまっては犯罪加害者の更生にはつながらないし、社会も良くならない。罪を償った犯罪加害者を許して、犯罪加害者を支援することが大切。犯罪被害者や被害者家族が犯罪加害者を支援するのは心情的には難しいところがあるのかもしれないけれど、草刈健太郎先生のような方が増えれば社会はきっと良くなる。2020/09/26

長くつしたのピッピ

22
妹を殺害された当事者が、犯罪者の出所後の身元引き受け人になると言うあまりの寛容さに驚いた。けれども、若年層の犯罪は、やはり生い立ちに問題があるように思えてならない。人を信じる事は幼少期の親との関わりで形成されるし、基本的な人の物を取ってはいけないという道徳心は周りの大人の影響が大きいと思う。それら全てが育っていない子どもに、当たり前のを説いて裏切られる虚しさ。それでも更生に関わり続ける著者の懐の深さに呆れながらも感動した。大人が手を差し伸べないと不幸はもっと増えていく。2022/05/30

ねお

12
家業の借金返済に追われながら米国で妹を殺された著者。加害者は責任能力を争い、無罪主張をした。民事裁判でも損害賠償を受けられず、実刑となっても当然妹は返ってこない。何も得られるものがないが多額の費用をかけ幾度となく渡米する負担等、異国の地の裁判に当事者ではなく関係者として参加することの大変さを知った。加害者の仮釈放が迫る中、本書を記したという。加害者に対する憎しみと自責の念に苛まれて生きてきた筆者が「職親プロジェクト」で知ったのは、加害者が「社会的被害者」てある実情や「心の育っていない非行少年」の存在だ。2020/11/17

mkt

7
職親プロジェクト:お好み焼きチェーンの千房の中井社長が立ち上げた企画。刑務所から出所してきた元受刑者を受け入れ社会復帰の手助けをする就労支援プロジェクト/犯罪者は心が育ってない。実年齢マイナス5才の感覚/社会復帰より先に社会参加から/相手を信頼する。裏切られても信頼し続ける/最愛の妹の命を奪われ、残された家族に癒えることのない痛みを与えたことに関してはどうしようもない怒りと悔しさと憎しみがある。ただ、怒りと憎しみと悲しみだけで生きていくことは、とてつもなく辛い/ 20220511読了 199P 44分 2022/05/11

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