内容説明
一冊の本に何度でも出会い直し、人生の糧にできる我々はなんて幸福なんだろう。
―松田青子(作家)
「私はフェミニストじゃないけど」って前置きにイラっとする人は全員読もう
―小川たまか(ライター)
育児のため新聞記者の夢を諦め、ライターとして働くステファニーは、
果てしなく続く家事と育児と仕事に追われ、閉塞的な日々を過ごす。
ある日、学生時代に読んだベティ・フリーダンの『女性学の神話』を再読し
感銘を受けた彼女は、母校でフェミニズムを学びなおす決意をする。
15冊の名著を授業形式でひも解き、
現代の女たちが生き延びるすべを探すエッセイ。
【本書に登場するテキスト】
メアリ・ウルフトンクラスト『女性の権利の擁護』
バージニア・ウルフ『私ひとりの部屋』
シモーヌ・ド・ボーボワール『第二の性』 ほか
【目次】
CHAPTER1 発見
CHAPTER2 運命
CHAPTER3 分裂
CHAPTER4 欲望
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
55
育児のため新聞記者の夢を諦め、果てしなく続く家事と育児に追われる著者は、母校でフェミニズムを学び直す決意をする。自身の私生活や生い立ちの話を交えて、名著を介し現代の女たちが生き延びる術を探ったエッセイ。フェミニズムの歴史を辿るには、うってつけのガイドブックなのだが、“自分語り”の部分を不要と思われる方もいるかも。しかし、わたしの場合は、著者が妊娠を自覚した時の“動揺”から始まる、彼女の戸惑いの描写にリアリティを感じた。フェミニズムは理論ではなく、日常の細々を大切にすること、と思うから――。お薦めします!⇒2021/07/07
たまきら
41
「長い冬眠」という彼女の友人が本の中で言った言葉が、娘を産んでから三年ほど、育児に従事しニュースにも時事問題にも、少しでも血が出てくるようなサスペンス小説も見ることができなかったことを思い出させました。育児中に感じる孤独は世界中どこでも変わらないし、靴下を放り出したままのパートナーへの怒りも不変です。それでも、愛を育み平凡な毎日を重ねることも女性のあり方であり、今は様々な社会とのつながりもあります。要は考え方と行動の仕方ではないでしょうか。色々と自分と重ねながら読みました。2021/07/28
kum
24
仕事での成功を目指して1993年に社会に出た著者が、結婚や出産を通してぶつかる現実。そこから読書を通してフェミニズムを学び、女性の生き方を見つめ直していくエッセイ。特に3章「分裂」が興味深い。母であることとキャリアとの間で葛藤する日々の描写は、これほどありのままに書かれた本もあまりないのではないかと思うほどリアル。答えの出ない問題に対し折り合いをつけてきた女性たちの物語に共感すると同時に、苦さも含めた自分自身の過去の記憶も呼び戻された。2020/08/24
スイ
20
男女平等の風潮の中、フェミニストであることを当然のものとして学生時代を過ごした著者が、仕事、結婚、出産と育児を経験し、大学の講義を受け直すことでフェミニズムと「再会」したことを綴ったエッセイ。 フェミニズムの流れをざっとではあるが追うことができるのと同時に、じゃあ現実とフェミニズムはどう関わるのか、ということが語られ、血の通ったものになっている。 女性が存分に働くために、ハウスキーパーやベビーシッターを雇うことは別の女性(特に移民など、ジェンダー以外でもマイノリティである)を狭い現実に押し込めておく2021/01/29
アリス
17
女性の在り方。フェミニズムの在り方について知ることが出来た。女性が創作活動することによってどのような影響が出るのかということを知ることが出来、また新たな発見ができた。ここで紹介された本をすべては読むことが出来ないが読んでみたいと思う。2023/12/22
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