内容説明
東北の古代~中世史を書き換えようとした壮大な偽書『東日流外三郡誌』。役小角の墓、安東水軍の構想がいかに捏造されたかを、「プレ三郡誌」に遡り徹底的に論破する、明解な解説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
59
『東日流外三郡誌』、その成立をプレ三郡誌との関わりで検証した一冊。『東日流外三郡誌』を読み込んでいる人前提みたいなところがあって、自分みたいな原本に触れた事無く他からの引用で粗筋だけは知っているみたいな人間には難解な部分多し。それでもこの偽書が作られた目的とかアラハバキとの関連とか、本書を読んでようやくはっきりした部分も多く面白く読める。で、文中さっと触れられているだけなんだけど、南朝の天皇を満州に迎える計画があった。とかこれ本当なら大発見じゃなかろうか。偽書の持つ昏い輝きを再確認させてくれる一冊でした。2020/02/10
うさぎや
9
「アラハバキ神」と和田氏が「発見」した文書群の関係性に焦点を当てて探る研究書。どちらかというと「三郡誌」よりも、それ以前のものの方がメイン。いまだに「亡霊」は彷徨い続けているのだなあ、という。2019/12/27
hyena_no_papa
2
取り急ぎ一読。特筆すべきは巻末の年表と参考文献。これのみで約50頁を費やす。著者の執念を如実に示していると断言していい。表現を変えつつも著者は『東日流外三郡誌』自体の偽書性については何度も繰り返す。その上で荒吐など〝プレ三郡誌〟を徹底的に追求。その詳細さは再読三読しても理解し尽くすことは難しいかも知れない。ただ怪訝に思うのは『―三郡誌』の出現譚である昭和22年の落下事件については年表にも載せずほぼ割愛している。同居していた親戚の言が僅かに引かれるが現実に落下など無かったろうことは何故か無視。要再読三読!2025/11/25
正坊
2
偽書「東日流外三郡誌」をかなり深堀りしており、金光上人関係の資料や役小角の墓、アラハバキ神にかなり重点を置いている。取材にもかなりの労力を注いでいることが読み取れるが、関係者には物故者もあり、少し遅かったかもしれない。この偽書事件を知らない人は、詳細過ぎてついていけないだろう。この事件の全体(被害の全体)は『戦後最大の偽書事件「東日流外三郡誌」 (集英社文庫)』(斉藤光政 著)あたりを先に読んでみて、さらに興味を持ってからこの本を読むとよいようだ。2021/03/02
agtk
2
東日流外三郡誌を「プレ三郡誌」との流れの中で検証したら本。いまだにアラハバキ(荒吐)という言葉は目にするし、またひょんなきっかけで、「三郡誌は偽書だが、その中には真実が…」なんて話が出てくるんだろうか。2020/01/07
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