小学館文庫<br> つめ

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小学館文庫
つめ

  • 著者名:山本甲士【著】
  • 価格 ¥726(本体¥660)
  • 小学館(2020/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094067897

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内容説明

やられたらやり返せ!?涙腺決壊の結末が!

 真野朱音は、2年ちょっと前に中学校の同級生だった勝裕と結婚した。勝裕の連れ子、小学五年生になる裕也との3人家族である。
 朱音は、子ども会の担当として南郷不二美を訪ねた。近所の尾花公園に面した南郷宅の金網フェンスを覆ったイバラの棘で、子どもが怪我をしており、剪定をお願いするためだった。南郷は50代後半の一人暮らしの女性で、愛犬はドーベルマン。気むずかしいという評判だった。イバラの剪定については、「子どもの怪我なんか知るか。親の責任じゃ。あほっ」と吐き捨てられた。市役所が、公園にロープを張って注意喚起のプレートをかけてくれたが、その夜、寿司屋から特上にぎり8人前が届く。翌日には、ケーブルテレビが契約の確認をしたいと訪ねてきた。どちらも注文したのは自分ではない。やったのは、南郷だ。
 同じ頃、裕也がまたいじめに会っていることがわかった。裕也は、「いじめられても平気な強い人間になる」という。
 朱音は決心した。裕也に身をもって教えてやるべきだ。やられたら、やり返すべきだということを。いや、やらないとやられてしまうということを、だ。ご近所のモンスターとの壮絶なバトルが今、始まる――。

※この作品は単行本版『つめ』として配信されていた作品の文庫版です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

101
★★★★★21061【つめ (山本 甲士さん)】道徳的にこれどうなの?と考えてしまう出だしです。公園横の家にドーベルマンを飼ってる性格悪いおばさんが住んでまして、その家のイバラが公園の金網フェンスに絡み付き、その棘が子供達に危険なため子供会の係の女性が相談に行ったんです。ところがおばさん逆ギレ!それからおばさんと女性のバトルが始まるんです。やられたらやり返せ!やらなければやられてしまう的発想。ところが、これがページも残りわずかというあたりからか何となくいい感じになるんですよ。うん!とても面白かったぞ!2021/06/30

うぇい

7
面白かったですが、やりすぎな感じはしました。ゴルフクラブ持ち出したりして殴り合ったり、車のマフラーにもの詰めたりしたりしてはイカンだろうと。後半テレビのインタビューを受けたり警察から感謝状もらうところとかギャグ小説かと思いました。最後は主人公の息子が素晴らしく良い子で感動のフィナーレだし、途中体を鍛えたり、とっても山本甲士さんらしい作品でした。それにしてもこの読者メーターを見ると読んだ人登録が驚く程少ないんだなぁ。なんでだろう?2023/09/19

ちゃんぷる

5
初めて読む作家さんでした。表紙の絵がイメージとぴったり。終盤まではムカつく人間のオンパレードでストレスは感じつつ(なんなら主人公も余裕無さすぎだろ…ってなる)、テンポがよいのでサクサク進みます。エスカレートし過ぎる様子はムナクソ系というよりもはやコメディ笑。最後はなるほど、そういう方向でまとめますか。大団円は少し力技感はありつつも、息子さんが成長したからこそ導けたって考えたらいいラストかも。全体通して邦画っぽい作品でした。最後に、爬虫類好きからするとヘビの扱いひどい笑。かわいいやん、ヘビ。2022/08/19

tommy

5
★★★★★2020/11/27

小春

4
女同士の闘いが凄いインパクト!でも笑っちゃう。そこまでするかぁ〜。そこまで言うかぁ〜。でも笑っちゃう。でもそんな女の闘いだけれど義理の息子の事を思う朱音の母としての気持ちと複雑な境遇の一人暮らしの南郷の寂しい気持ちが根底にあってちょっぴり切ない。最後は祐也の粋な計らいでめでたしめでたし。楽しめました。2020/08/31

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