内容説明
なぜ日本で心臓移植空白の時代が続いたのか? ――わが国初の心臓移植は、1968年夏、北都の病院で行われた。しかし、この和田心臓移植は、心臓のみならず、臓器移植そのものをタブー視させるに至った。そして日本の心臓移植は、長い空白の歳月を強いられる。いま臓器移植の新しい時代を迎えつつあるが、長い空白の期間、外科医たちの苦悩と奮闘を描く。潮賞受賞作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatayan
33
1991年刊。1968年に行われた日本初の心臓移植「和田移植」は不透明な手続ゆえに日本の移植医療に大きな制約を残しました。 海外に学んで時機を待つ医師、人工心臓の実用化に挑む医師。空白の時期でも「いつか」への思いは受け継がれます。 心臓移植の黎明期を過ごし、病院の総長となった医師は便利屋と自分を嘲笑しながらも、負の遺産を帳消しにすべくあらゆる事態に手を打っていました。 メスへの未練を残すように、大切な玩具を奪われた子どもがそれを取り戻そうと懇願する表情で若手の医師に手術の段取りを指示する場面が印象的です。2019/10/14
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