文芸社文庫<br> 狂化

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文芸社文庫
狂化

  • 著者名:二宮敦人
  • 価格 ¥545(本体¥496)
  • 文芸社(2020/06発売)
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  • ISBN:9784286177571

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内容説明

社会のレールの上で鬱積する男は、「正常」ではなく「狂気」に救いを求め、喜びなき道に足を踏み入れた。4つの伝染(暗示・記憶・共感・衝動)に自らをさらし狂おうとする。世界を呪うこの男に救いはあるのか!? 『!』シリーズなどのヒット作を連発し、ホラー小説界で今最も注目を集める著者が、温め続けた恐怖を炸裂させた新世代サイコホラーの傑作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

dr2006

37
正気と狂気は表裏一体で、自覚と偏見が客観的判断を阻害している。自分と自分以外のどちらが、まともなのか狂っているのかというに二択の解は、客観視が出来る第三者によってのみ決定される。この作品は、人の①衝動の解放、②暗示による変質、③記憶の強制消去、④食い違った共感を描いている。4編の主人公たちの心の変化は、世間一般的に言えば狂っていく方向だが、本人は自己肯定的で自分が狂っていると感じていない。むしろ周りが狂っていると考える。その境地に至るとある種の快感を感じるらしい。ブラック二宮さんの哲学的サイコホラー。2025/06/03

Yu。

28
納得です‥ “人の心は小宇宙” を巧く捉えた良くも悪くもな人間味溢れる心の複雑さを突いた苦味の効きが癖になる四篇+アトガキの倒錯劇場。。全てとても良かったが、見知らぬ女性と恋仲になっている数々の場面を見られている“僕”の身に起こる乖離性健忘症のドラマが描かれる「FILE.2」は特に印象深い。 2018/12/27

のりすけ

20
あっという間に読み終わっちゃった。構成が上手い。アトガキで「ああ、そういう」となる。少々説明臭い「橋田寿賀子かっ!」と言いたくなるようなセリフ回しに引っかかったのがマイナス。あかんと言われたらしたくなるのよ。この世のすべてに命が宿っててその命を奪…そんなことわしは知らん!食いたいものを食う!この食欲を抑えられるのは、血糖値、ガビーンΣ(゚д゚lll)だけなのさ。2020/05/29

じーつー

15
4つのファイル+アトガキ。 狂った4人の記録と後書き。 抑制された事へ果てしない執着を覚える人、記憶にない経験を持っている人、世界を構築する全てが死体のように見える人、そして呪いに翻弄される人。 4人のエピソードとしては後ろの作品へ進むに連れ面白くなってきたかな。 その勢いでアトガキまで。 むしろアトガキが本編なのではと。 正常であることと狂っていることの境界はどこ? 自分が正常である根拠は? 隣人も正常である根拠は? ああ、電車に乗るのが怖いなぁ。2021/01/09

JKD

11
疑念と不安と好奇心が混ざりあって狂気に走り出す話。そこには本人にも理解されない心の崩壊があるのです。ちょっと軽めのイヤミスでした。2016/08/11

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