内容説明
神と人間について。歴史について。戦争について。ニーチェ、ショーペンハウアー、本居宣長、小林秀雄、福田恆存……碩学の思考を読み解き、時に批判も辞さず、崖っぷちの日本に今こそ必要なものは何かを問う。真の保守思想家の半世紀におよぶ論考と基軸のぶれない発言のエッセンスを集大成した論集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
軍縮地球市民shinshin
14
保守派の論客の最新評論集。ただし時事評論ではなく、その分形而上的な話が多く、結構読みごたえがある。「昭和の連続性―歴史に戦前と戦後の区別はない」は「戦前」と「戦後」を区別するなという論考でそれはその通りだと思った。2022/02/18
jjm
9
著者の考える歴史「事実について、過去の人がどう考えていたかを知ること」「異なる過去の時代の人がそれぞれどう考え、どう信じ、どう伝えたかの総和」これは『歴史とはなにか』の岡田英弘氏とはだいぶ主張が異なるが、両者は保守派として親交が深かったらしい。「日本人は自分のオリジンというものがどこにあるかが常に不明確で、その結果日本人は今に至るまで、日本文明のツールはどこかほかにあると思い込んでいる」「(一方)自分というものがあるからこそ、外からきたものは他であるという自覚が成り立つ」-p125,161-1952022/09/03
naniwoyomu
3
おすすめ。 #興味深い #鋭い考察 #教養 #講演
ひろただでござる
1
日本の歴史において「戦前と戦後」を区別し戦前は「悪」、米統治後の戦後は「善」と認識するのは何故なのか、その理由はどこから来るのかを問うている。歴史は起きた事しか伝わらない。起きた事象を取り巻く社会情勢(国内外問わず)や関係した人たちの考え方(思想)目指したものなどを現在の価値観で評価してはならない。あの時代の日本の選択、開戦に至る必然性が今の日本人にとって理に適うのか。勝ったか負けたかだけの根拠を問題にするなら日本人がもっと聡明だったら戦争なんか怒らなかったで終わってしまう。2020/11/10
Satoyama
0
この本の内容とは関係ないが、戦後の占領下、当時10歳だった筆者はアメリカ兵からチョコを貰ったが日本人の誇りで食べずに捨てたそうな。 一方、当時11歳だった田原総一郎は「おいしく食べた」そうである。つまり、そういうことなんだそうだ。2020/09/11
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