内容説明
公務員はやりがいのあるいい仕事だ。一見地味ではあるが、長い目で見れば、人の意識を変え、社会全体を変革する。その醍醐味を、豊富な経験をもとに紹介する。
目次
はじめに──公務員とはどんな仕事か
私が公務員になった理由
仕事のおもしろさはどこにあるか
第一章 公務員の務めと求められる力
国家公務員と地方公務員の違い
企業と役所の違い
株主のいない役所
公務員はニーズの翻訳家
五〇を一〇〇にする仕事
現場と制度をつなぐ選択肢をつくる
制度は変えられる
黒子として全体に奉仕
感性でニーズを汲みとる
制度を組み立てる企画力
納得してもらうための説明力
説明力も鍛えられる
公務員にはいろいろなキャラがいる
調整型の役割
第二章 公務員の仕事1──新しい法律や制度をつくる
1 新しい法律をつくる
世の中のニーズに気づく
対策が遅れると〝爆発〟することも
対策の打ち方を考える
新しい法律「生活困窮者自立支援法」
審議会で法律のベースをつくる
法律のかたちに悩む
財務省を説得し、予算を確保
自治体を説得
法律も育っていく
2 予算の手当てをする
保育所に空きがない!
消費税を子どものために
地方自治体との役割分担
「子ども・子育て関連三法」が成立
間近で見た政治家の姿
第三章 公務員の仕事2──大きな課題にリレー方式でチャレンジする
1 男女平等を進める歩み
女性が働く環境を整備する法律
「男女雇用機会均等法」の制定
社会が変わると法律も変わる
セクハラ対策が「均等法」に入るまで
「育児・介護休業法」で車の両輪に
男性にも育児休業を
機会の均等から結果の平等へ
中小企業へ意識を浸透させる
女性の活躍と昇進
社会が変わると実感できる
国際社会の力を借りる
2 障害者の完全参加に取り組む
障害者雇用の取り組み
人脈をつくる
障害者雇用のハードルを下げる「トライアル雇用」
苦い決断
気長に頑張る、風を逃さない
第四章 公務員の働き方
二年ごとの異動
出向で視野を広げる
なぜ長時間労働になるのか
ライスワークからライフワークへ
地方のベテランと新米キャリア
心強かった女性ネットワーク
性別や学歴より実力で評価される
やや増加する若手の離職
キャリアの多様化
第五章 これからの公務員
外の世界に出てみる
公務員が減る中で
つながる力が重要な時代に
リアルな体験が重要
不祥事は避けられる
バッシングからは何も生まれない
失敗から学ぶ
よい行政とは
市民が主役の行政へ
おわりに
感想・レビュー
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佐島楓
いたろう
kei-zu
ひでき
まゆまゆ