内容説明
テレビの経済コメンテーターとしても活躍する大学教授の三崎皓子51歳は、「昔の男」矢木沢からの20年ぶりの電話をきっかけに、政界へ入ることになる。民間人として金融担当大臣に就き、地方銀行の取り付け騒動を鮮やかに解決した後、故郷・京都で選挙を戦って参議院議員にトップ当選。そして山城総理から官房長官に抜擢される。しかし、この活躍を快く思わない古老たちが裏で結託し、皓子を陥れようと暗躍する。選挙活動中に死去した父との因縁に思いをはせる皓子に、矢木沢の不可解な行動が影を落とす。そしてある日、山城総理が倒れてしまう。権力、欲望、嫉妬が渦巻く永田町。日本初の女性総理大臣の期待が掛かる皓子は〝生贄〟となってしまうのか、それとも〝ジャンヌ・ダルク〟になれるのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
103
幸田さんが経済小説ではなく政治小説を書き上げてくれて非常に今の政治状況を考えると楽しめました。婦人公論に2013年~14年に連載されていたようで主人公も女性です。原田マハさんの「総理の夫」を思い出しました。内容的にはかなり異なるのですが。経済学者の女性があれよあれよという間に総理になってしまう経緯をうまく描かれています。楽しめます。2018/03/15
Walhalla
24
民間から金融大臣、そして内閣官房長官へ。51歳の主人公、三崎皓子さんが永田町で奮闘します。家庭への負担や、周囲の男性議員たちからの圧力など、乗り越えなければならないことは多いですが、こちらも応援したくなりますね。さて、この物語には続きがあります。続編の『大暴落ガラ』も楽しみです。黒木瞳さんの主演でドラマ化されていたそうですが、機会があればそちらも観てみたいです。2024/04/23
のびすけ
9
大学教授で経済学者の三崎皓子が民間人として金融担当大臣に任命され、突如政治の世界に飛び込んでいく。その後、参議院選挙当選、官房長官、総理大臣と、あり得ない階段を短期間で駆け上がる。いずれの展開も唐突で、現実味がなく、よって展開のハラハラドキドキ感もない。段階、段階の話も断片的な印象で、全体的に響くものを感じられなかった。期待ハズレ、かな。2020/05/08
へいがぁ
7
面白かったです。ただ、著者の願望充足小説のようにも読めてしまいました。2017/11/18
アーミー
5
大学教授三崎三崎晧子は、頭の切れる経済学者。ある日、総理大臣山城の依頼で金融担当大臣に指名される。ページをめくるたびにどんどんと晧子が辣腕政治家になって行く。晧子を政治家の軌道に乗せようと裏で糸をひく山城の存在があるのだが、持って生まれた晧子の気質がそうだったのだろう。 解説者藤沢久美さんが世界のリーダーに共通する3つの目を述べている。➀広い視野 ②長時間軸を見つめる目 ③垂直に長い視線。晧子は奇しくもこの3つの目を兼ね備えていたのだろう。現実にも欲しい逸材だと思う。続編もあるようだから読んでみたい。2018/10/12
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