内容説明
ベストセラー『江戸の家計簿』が新しいトピックを大幅追加し、カラー化されて再登場! 奉行の年収3億円、卵1個316円、4畳1K家賃が月4850円――武士や町人の生活を、物価や収入からひもとき、イラストや写真などオールカラーのビジュアルでわかりやすく紹介します。江戸時代の人々の懐事情が見えてくることで、時代小説が今よりずっと面白くなること請け合いです。本書は「江戸の職業図鑑」で取り上げる職業をさらに増やし、さらに江戸庶民の最大の楽しみだった「お伊勢参りにまつわる値段」の秘密についても綴ります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
71
”数字”が主題だが、多岐にわたる背景等の補足が秀悦。労働価値vs.食糧価値に垣間見る食糧事情、江戸時代の五大珍味の1つ鶴や、害鳥駆除対照だった鴇、はたまた、幾世餅の大岡裁き?!夢が無いのが宵越しの金/千両役者の実情。どちらも、『江戸の華』の代名詞だったのになぁ。一方、エコ習慣には納得感と共に、現代における喪失感。自ら招いたとは言え、考え去られる。意外だったのが「水屋」。用水路も完備。天秤棒の桶で、ブランド水でもなかろうになぁ。因みに、作家あさのあつこ氏と、発酵学者・小泉氏の特別インタビューも必見です。2020/02/07
鱒子
69
図書館本 無理を言ってよその図書館からカラー版を取り寄せてもらいました。ほとんどの見開きページにイラストや写真がふんだんに使われており、読みやすく楽しい本。江戸時代の暮らしや経済活動が階級ごとによく分かります。「江戸患い、ぶらぶら病」って里心がついた訳じゃなくて、脚気のことだったのね!(驚2020/06/27
molysk
52
江戸時代の経済事情を、武士や町人の収入、食品や料理、嗜好品の物価、江戸の文化と経済といった視点から読み解く。現代の貨幣価値で、江戸の台所事情を理解できるのは面白い。食品の物価は高めで、中でも魚といった動物性たんぱく質は高級品だったり。一方で、長屋の家賃は安め。でも、武士の家計簿と同じレベルを本書に期待すると、がっかりするかも。今回の磯田さんは、筆者ではなくて監修なんですよね。本書全体の構成などは担当されているのでしょうけど、文章は別の方が担当しているようで、博識あふれるいつもの磯田節がみられないのが残念。2020/12/06
TakaUP48
41
江戸時代の価格を現代に置き換えるとどうなるか?本書では、米の価格に基づく「現代価格」で1石=1両を6.3万、労働賃金で換算する「現代感覚」1石=1両=30万円で計算。50俵3人扶持の武士で年収690万、御奉行遠山の金さんで3億チョイ、与力2400万に同心は300万。余り取っていなかった動物性タンパク源では、鶏の他に鶴や鴇も食していたという。卵はまだ高く1個300円。その一方で、蕎麦・寿司・天麩羅は95~250円。欧州に影響を与えた浮世絵なんぞは380円。江戸時代が、時代小説が、ぐっと身近になってきた!2020/07/09
sofia
29
米の価値、貨幣の価値と考えると難しいが、江戸時代の食品、雑貨の物価を浮世絵といっしょに読むとわかりやすかった。江戸時代に鶴やトキを食べていたとはびっくり。あさのあつこさんらの特別インタビューもおもしろい。2025/06/29
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