ガガガ文庫<br> サンタクロースを殺した。そして、キスをした。

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ガガガ文庫
サンタクロースを殺した。そして、キスをした。

  • 著者名:犬君雀【著】/つくぐ【イラスト】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • 小学館(2020/06発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094518535

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内容説明

クリスマスを消すため僕は少女の恋人になる。

聖夜を間近に控え、街も浮き立つ12月初旬。

先輩にフラれた僕は、美しく輝く駅前のイルミネーションを眺め、どうしようもない苛立ちと悲しさに震えていた。


クリスマスなんて、なくなってしまえばいいのに……。


そんな僕の前に突如現れた、高校生らしい一人の少女。


「出来ますよ、クリスマスをなくすこと」


彼女の持つノートは、『望まない願いのみを叶える』ことが出来るらしい。

ノートの力で消すために、クリスマスを好きになる必要がある。だから――


「私と、疑似的な恋人になってください」


第14回小学館ライトノベル大賞、優秀賞受賞作品。

これは、僕と少女の奇妙な関係から始まる、恋を終わらせるための物語。

※「ガ報」付き!

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

芳樹

48
先輩に振られ、目前に迫るクリスマスを無くしたい『僕』と「クリスマスをなくせる」という『少女』との物語。少女が持つ「望まぬ願いが叶う」という魔法のノート使い、クリスマスを無くすために『擬似的な恋人』になろうとする二人だが…。現在と過去が入り交じる展開で、霧の向こうに見える何かを目指して歩いているような、不思議な気持ちで読み進めました。物語を形成する言葉遣いと文章がとても美しく魅力的で、また、希望が垣間見えるラストシーンに心が震えました。作者の他の作品をもっと読んでみたい。2020/06/23

よっち

46
聖夜を間近に控えて街も浮き立つ12月初旬。先輩にフラれて絶望していた大学生の僕が、クリスマスをなくせるという高校生らしい一人の少女と出会う青春小説。少女が持つ『望まない願いのみを叶える』ノートの存在。ノートの力で消すためにはクリスマスを好きになる必要があり、少女と疑似恋人になった僕。共に過ごすうちに変わってゆく心境があって、それぞれが心残りを解消していった先で明らかになってゆくもう一つの物語があって、思ってもみなかったクリスマスの真相とその結末、そしてそんな二人が見出したかすかな希望が印象的な物語でした。2020/06/17

まっさん

42
★★★☆ 小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作品。読んでいる途中でここまで評価が二転三転する作品も珍しく、読了後には思わずほぅ…と一息ついてしまうほど綺麗な物語だった。正直序盤の段階では父親からの虐待・母親からのネグレクトを受けている少女が平然と他者に暴力を振るう、ましてやそれがツンデレなりクーデレなりのコミュニケーション的な意味合いのものではなく、ただただ気に食わない相手に対してそういった行動を取る彼女のあり方に対して違和感を強く覚えてしまい、物語に上手く入り込めないなという気持ちを拭いきることが出→2020/07/25

まるぼろ

35
クリスマス前に付き合っていた先輩に振られた「僕」は悲しさと苛立ちから、クリスマスなんて、無くなってしまえばいいのに…、と呟くが、それに「できますよ」と答えた少女が現れ…と言う所から始まるお話です。とても悲しいお話でしたが、読んで良かったと思えた作品でした。割と個性的な作品揃いのガガガ文庫の中でも一際重い作品だとも思いましたが、せめて最後、ノートが燃えきった先の世界では、あの三秒が実践されていて…という結末を望まずにはいられなくなりました。勿論初読みの作者さんでしたが、次回作にも期待したいと思いました。2020/08/04

オセロ

34
クリスマス間近に彼女にフラれた大学生の少年と、“望まないことを書くと現実になるノート”を持つ高校生の少女がノートを使って、共に嫌いなクリスマスを消す為に擬似的な恋人になることから始まる恋物語。 擬似的な恋人になり徐々に変わる2人の心境と関係性。そして迎えたクリスマス当日に明らかになる2人の過去。 上手く生きられない者同士の2人だから見つけられた“幸せじゃない”けど“幸せ”。これもまた純愛の一つの形なんだと思わされました。2020/06/21

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