内容説明
家族や友人などの繋がりをすべて断ち切って,オウムに入信し,凶悪な事件に手を染めていった若者達.一連の事件がどうして起きたのか,彼らは特別な人達だったのか.オウムを長年取材してきた著者が,若い世代に向けて事実を伝えるとともに,カルト集団に人生を奪われない生き方を示す.巻末に年表を付し,当時の社会も見える化した.
目次
はじめに
1章 悩みの隣にオウムがあった
グル,グル,グル/教祖,麻原の生い立ち/麻原の野望/ポアと称する殺人/最初の事件/広がる波紋と新たな被害者/二つの顔
2章 オウムを生んだ社会
日本沈没とノストラダムス,そしてジョナサン/バブルの時代/豊かさの陰で
3章 ある元信者の手記
生い立ち/きっかけは一冊の本/天啓/神秘体験/弟子としての道/拷問/サリン,実行へ/功徳/忘れていたこと
4章 オウムに引き寄せられた若者たち
学歴と劣等感――井上嘉浩の場合/恋愛禁止/生きる意味を探して――広瀬健一の場合/入信,そして出家/感性を潰すための修行/自分たちは,正しいことをしたのか/あのとき,自分の感性を信じていれば……――端本悟の場合/教義と感性の間で/家族で出家――林郁夫の場合/これは戦争だ/黙秘のあとで/女性信者たち――A子の場合/B子の場合/C子の場合
5章 引き寄せられる前に
教祖と弟子の逆転/すべては教祖の思いつき/暴走を止められなかったのはなぜか/カルトとは何か/マインドコントロールとは/カルトはいつの世にも跋扈(ばっこ)している/カルト性の高い宗教以外の集団もある/カルトから身を守るには/ study とlearn の違い/「疑う」ことの大事さ
おわりに
年表(オウムの動きと国内外の主な動き)
参考文献
感想・レビュー
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kinkin
榊原 香織
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クリママ
ちゅんさん