潮新書<br> 対決! 日本史 戦国から鎖国篇

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対決! 日本史 戦国から鎖国篇

  • ISBN:9784267022456

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内容説明

日本の戦国時代は世界の大航海時代を抜きにしては語れないと主張する安部龍太郎氏に対して、「知の巨人」「博覧強記」と称される佐藤優氏は、いかに対峙するのか――
日本が世界に誇る二人の知性の対決は、未だかつてない知的刺激を与えてくれる!
「史観」を磨き、「教養」を身につける面白さ、その醍醐味にあふれた珠玉の対談から、真の日本の将来像を見つけ出せ!

まえがき 安部龍太郎
第1章 乱世を生き延びるための「史観」
第2章 歴史から読み解く日韓関係
第3章 大航海時代と重商主義
第4章 天下統一への野望
第5章 織田信長「時代に呼ばれていた男」
第6章 豊臣秀吉の光と影
第7章 「パクス・トクガワーナ」の完成
第8章 現代に生きる徳川家康
あとがき 佐藤優

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aika

45
最高に面白くて、日本史がもっと好きになりました。元外交官の神学者×歴史小説家という異色のふたりによる、世界情勢を俯瞰した日本史の深い洞察には目から鱗です。信長、秀吉、家康は、常に海外からの脅威を警戒していて、キリシタン弾圧がなければ日本は植民地になっていたかもしれない点と、イエズス会の布教には疑念が残るというのが驚きでした。また関ヶ原の戦いは、信長・秀吉が進めてきた中央集権&重商主義か、または家康による地方分権&農本主義に舵を切るのかという、国としての在り方を問うた争いだったこともとても興味深かったです。2020/08/28

けやき

39
安部龍太郎と佐藤優の日本史に関する対談。今回は戦国時代について取り上げられている。戦国時代におけるキリスト教の動きなど興味深く読んだ。2022/12/27

gtn

39
宗教を視座とした日本史。種子島鉄砲伝来も、本能寺の変も、鎖国も、秀吉のバテレン追放令も、イエズス会という外圧が背景にあることを解き明かす。当時のカトリックは帝国主義と表裏一体であるが、信徒がそれに無自覚又は正義と信じ込んでいるのが恐ろしい。プロテスタントである佐藤氏も、当時のイエズス会の思想及び布教方法を、間違っていると断言している。独善的な宗教に苦しめられるのは、いつも民衆。2021/11/14

Isamash

32
安部龍太郎と佐藤優の2020年発行の対談書。信長秀吉家康、鉄砲伝来、キリスト教伝来、バテレン追放等を語りあってる。視点が斬新で圧倒的に面白かった。鉄砲及びキリスト教伝来は偶然ではなく計画されたものと安部は説く。この時代でも海外との交易の影響は大で、鉄砲のネジは日本では作れず銃弾の鉛も殆どが輸入品とか。イエズス会の帝国主義的な尖兵性を指摘し、佐藤がバテレン追放が植民地化を防ぐ意味で必要と総括したのにも驚愕。関ヶ原の戦いを重商主義と農本主義の国家路線選択の戦いと捉える見方も新鮮。今、農本主義への回帰が重要とも2024/04/13

onasu

22
近代でなくとも、対外関係を重要な因子として考慮しなければ、日本の歴史だって真の理解は得られないというのには賛同。  その点で、信長、秀吉が流布している以上にイエズス会に対処(拒絶)している貴重さは得られたが、目下の疑問、信長がいつ頃から中央集権国家が必要だと思ったのか、またそれが貿易の独占以上に、対外関係の危機への対処としてに及んでいないのには、物足りなさが残った。  とはあれ、地方分権という意味での農本主義、佐藤さんの博学な中でも殊更なところや、安部さんの機械知識も活かされた好対談(歴史)本でした。2021/02/18

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