内容説明
織田信長への仕官を目指した就活、伴侶を求めた婚活、合戦で頭角を現すための勤活、天下取りに名乗りを上げた天活、跡取りづくりの妊活……。乱世を駆け昇った豊臣秀吉は人生の分岐点に立った時、いかに懊悩し、どう決断したのか。その波瀾に満ちた生涯を「活」という一語を軸に十の時期に分け、これまでにない切り口で秀吉を描いた新たな『太閤記』。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
H!deking
103
以前サイン会イベントでゲットしたサイン本です。歴史に疎い私は、豊臣秀吉が何をやった人か存じませんでしたが、いやこれめちゃくちゃ面白かった!木下さんの文章は少しコミカルで読みやすく、ぐんぐん入り込みますね。子供の頃にこういう作品に出会えたらもっと歴史に興味持てたのかもしれないなー。秀吉かっこよ!!2021/10/10
けやき
46
木下昌輝版「太閤記」。秀吉の生涯を就活、婚活、終活などの10の「活」に分けて描いてます。「…、生きると活きるは、全く違う。たくさん考えて、他人に気配りして、一生懸命働くのが、活きるということだ」。百姓から天下人に成り上がった秀吉の秘密はこの言葉にあったのかもしれない。2020/06/14
まめこ
21
★★☆☆☆秀吉ダイジェスト。なので総花的になるのは仕方ないのかな。漫画っぽいドタバタは今どきで読みやすいのかもしれないが、天下人にしてはスケールがちっさすぎる気が?イヤらしい愛嬌と小狡い野心で上り詰める秀吉が好きなので、イイ奴な秀吉ではちょっと物足りなかった。婚活や天活、終活など「生きる、ではなく、活きる」働き10章。やっぱり信長や寧々の為に励む就活~昇活が1番活きてる!2022/02/05
リードシクティス
21
秀吉の描かれ方というのは大きく2種類あると思っていて、ひとつは大河ドラマ「秀吉」で描かれたような陽気で愚直な働き者というイメージ、もうひとつは愛嬌の下に野心と冷酷さを隠し持った策略家というイメージ。最近はどちらかというと後者が主流になっている印象だが、この作品の秀吉は父親から教えられた「活きた仕事をする」ということを胸に邁進する真っ直ぐな好漢で、完全に前者のイメージ。カバー裏に「新たな太閤記」とあるが、どちらかというと少年向けの学習漫画に出てきそうな旧来の秀吉像に近いと思った。2021/06/13
hippos
15
確かに新しい「太閤記」かも。戦国ものは色々読んだけどちょっと雰囲気が(よい意味で)違う。秀吉そのものもそうだけど、脇の面々のイメージが覆された。 利家の不器用さ、光秀はかなり意地悪だし、なんといっても佐久間信盛。 ずっとダメ武将で信長に嫌われたというイメージだったが、ずいぶんとカッコいい。 2020/06/18