内容説明
老獪・猪狩文助、異例の弁護術！ 白昼のホテルで起きた５億円強奪事件。医科大入学をめぐる大逆転劇。――私立医科大学の副理事長が、５億３千万円を強奪されたと、大ホテルの階段を転げ落ちるように降りてきた。白昼の事件で目撃者も多数、犯人の有罪は確実と思われたのだが……。ゆうに８０歳を越えた、しょぼくれ果てた薄汚い老人・猪狩文助が、よごれた風呂敷包みを広げると、摩訶不思議な法廷術が現れる――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨーコ・オクダ
26
猪狩文助シリーズ。私立の医大と系列高校の生徒の父兄から寄付金等をがっつり吸い上げ、懐を潤していた学校経営者たち。その副理事長と事務局長がホテルに監禁され、5億以上の金を奪われる。狂言のニオイがプンプンするものの、被害者たちの協力のもと作成された似顔絵から、寄付金集めのブローカー的役割の男が逮捕される。この男の弁護人が猪狩爺。実際に、寄付金のピンハネをしていて、決して善人とは言えない容疑者だが、5億円強奪の濡れ衣をはらすことができるのか！？爺さんならではの狡猾なテクニックによる法廷での応酬シーンが絶妙。2021/08/07
LUNE MER
11
しかし、見習いの女性をここまでこき下ろすのって何の意図だろう(苦笑)。自分が被告人になった時に備えて司法制度というものについて予習するのにいい教材だ、このシリーズは。2020/07/20
カープ坊や
8
【猪狩文助 再読中３】 読み進めるうちに ３０数年前に読んだ記憶を思い出すも 法廷戦術も ストーリーも 正直イマイチ！ 次作は ３０数年前の記憶がはっきりと残る作品。 楽しみです。2014/10/31
