角川文庫<br> その孤島の名は、虚

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角川文庫
その孤島の名は、虚

  • 著者名:古野まほろ【著者】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • KADOKAWA(2020/06発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041091296

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内容説明

オーロラが教室を覆ったとき、女子高生たちの姿が忽然と消えた――。10年ごとに発生する神隠し。吉祥寺南高校・吹奏楽部24名は突如としてこの現象に巻き込まれ、謎の孤島に飛ばされた。忍びよる生きた影。螢のように輝く住人。常に変貌する自然や廃墟。襲撃による仲間の死。“存在”と“法則”に支配されたこの島で、彼女達は生き残れるのか!? 謎また謎、逆転に次ぐ逆転、そしてまさかの真実。衝撃の青春サバイバルミステリ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

dr2006

39
警察小説が真骨頂の古野さんだが、SFで学園&音楽ものは初めて読んだ。少なくとも自分は文系ではないが、虚数とか複素数とか、普段の生活で絶対使わないし考えもしない数学理論に触れることになった。縦書きの本文に横書きで虚数(i)や方程式が堂々と踊る。なんの役に立つの?と云われがちな数学を勉強していて良かった!と、初めて思ったかも💦吉南女子高校吹奏楽部の24名は、パー練後居合わせた校舎に突如起きた不自然な現象によって、謎の孤島に飛ばされる。牧歌的に見える孤島は、ある法則に支配されていた。読後の数学的疲労感が秀逸!2024/06/06

geshi

33
独特のセリフ回しも抑えめで異世界転移サバイバルのエンタメストーリーに腰を据えた作品。生存のために一度はまとまるが、些細なことをきっかけに吹奏楽部ゆえのヒビが入り関係が解消され、シルエット人とキラキラ人の介入もあって対立から戦争へと拗れていく展開はベタだけど面白い。キャラが多くて描き切れていないから、せめてパーリーぐらいはもっと色濃くして欲しい。脱出方法の数学的解法は完全に聞いてるだけになっちゃった。お得意の青春小説らしい落とし所と殺人犯の正体はストレートにやって、まとまりよく終わらせている。2021/08/17

シタン

26
2014年発表作品の文庫版。孤島漂着×女子校×吹奏楽×戦争×数学×謎解き。女子校が舞台で「セラ黙」シリーズを彷彿とさせる台詞回しだが、青春をかけるものが探偵術ではなく吹奏楽。前半はこの吹奏楽成分が強い。パートごとの性格の描き分けが秀逸で、この心理描写は後に新書で書かれる警察の各部門(刑事・警備等)の性格分析の原型とみた。彼女らを翻弄するのは、矛盾した説明をしてくる複数の先住民たち、物理現象の超越、殺人事件。パートごとに分裂し戦争状態に陥った彼女らは、孤島の謎と殺人の真相を解いて元の世界に戻れるのか?2020/07/28

おうつき

25
どんな本でも必ず最後まで読み切る事にしているが、久々に読み進めるのが苦痛に感じる小説に出会ってしまった。元々古野まほろ作品は自分の中で好き嫌いが激しくて、かっちりはまれば楽しめるのだけど、これはそうではなかった。登場人物は口調だけで書き分けられているような感じで、サバイバルへの順応性とかも含めて女子高生である必要性が感じられない。数学的な謎解きももっと腰を据えて読めば楽しめたのかもしれないが、細かい所が気になって全く集中できなかった。2022/04/05

ほたる

15
突然飛ばされた先に待ち受けるは、あるルールに支配された島だった。発想が面白くて、章題からもわかるけどある教科がひとつのテーマ。二章からの展開には目を見張るものがあり、そこから先はノンストップで読み終えてしまった。わかりやすくて理解できたので満足。2020/06/14

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