文春文庫<br> 天地に燦たり

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文春文庫
天地に燦たり

  • 著者名:川越宗一【著】
  • 価格 ¥790(本体¥719)
  • 文藝春秋(2020/06発売)
  • 5/5はこどもの日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
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  • ISBN:9784167915070

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内容説明

新直木賞作家、驚異のデビュー作
選考委員も絶賛した松本清張賞受賞作。

戦を厭いながらも、戦でしか生きられない島津の侍大将。
被差別民ながら、儒学を修めたいと願う朝鮮国の青年。
自国を愛し「誠を尽くす」ことを信条に任務につく琉球の官人。
秀吉の朝鮮出兵により侵略に揺れる東アジアを、日本、朝鮮、琉球の三つの視点から描く。
松本清張賞選考委員会でも絶賛された歴史エンターテインメント。

解説・川田未穂

※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のり

80
秀吉の愚行、朝鮮出兵の元に繰り広げられる侵略に島津家の重臣・朝鮮国・大明国・琉球国の視点で描かれる壮大な世界。儒学を通し仁義礼智を秘め、己に問い人を追求する。互いの立場で守るべきものもあるが糺せば同じ。戦に膿むのも道理である。無益な血が流れるだけである。利益だけを追求すれば疲弊する国は当然出てくる。徳川の世になり一定の秩序は保たれる事になる。漢臭さが堪らなく良かった。2020/12/02

あすなろ

78
川越氏のデビュー作。直木賞 熱源と同じく、知られない歴史の一幕を舞台に骨っぽく、そして新人らしく荒っぽく描く。これは良き意味で。今回は、琉球と朝鮮と明と島津家が舞台。なお、わざと左記は同類語で並べていない。これらの単語につき本作品に描かれる各々の歴史世界は、僕にはほぼ未知の歴史。それらが荒っぽく折り重なる物語の末に、琉球の守礼之邦の扁額が掲げられた守礼門を描くラストシーンまで一気に読者は川越氏の筆によりこれら歴史の激流を掻くのである。その後の守礼門のラストシーンは感慨深い。圧倒された。2020/07/04

Yuma Usui

48
大友と島津の争いを起点とした、薩摩、琉球、朝鮮の異なる地に住む3人の若者による「礼」を巡る歴史小説。論語や大学など、儒教国家として共有する学問についてそれぞれの体験や解釈で自己の力や指針にしている点で三者三様の趣があり面白い。有名な武将は脇役に留まり分かりやすい血湧き肉躍るような話はないけれど、個々の理想の成就や葛藤を克服しようと抗う姿には確かな力強さや熱さを感じさせてくれる。読後、那覇の守礼門を訪れた時には感慨深いだろうと思う。2020/12/06

てつ

26
戦国末期の朝鮮出兵を中心とした3人の若者の話。分かりやすいが感情移入できないのは私に向上心がないからか。とりあえず次作は読もうと思う。2023/04/02

たくじぃ

21
天地に燦たり。読了。図書館からの借用。川越 宗一、初めて読みました。 ウクライナ侵攻のこの御時勢に朝鮮征伐のはなしを読むというのは複雑な気持ちでした。 なぜ権力者は他所の土地ばかり欲しがるのでしょうか。 難しい漢字が多く、儒学の教養があればもう少し楽しめたと思いますが、せめて明鐘の覚えた琉球の言葉はコテコテの沖縄弁にして欲しかったです。2022/04/14

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