新潮文庫<br> 球道恋々(新潮文庫)

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新潮文庫
球道恋々(新潮文庫)

  • 著者名:木内昇【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 新潮社(2020/06発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101018812

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内容説明

弱体化した母校・一高野球部の窮地に、コーチを託された宮本銀平。現役時分は万年補欠、今はしがない文具業界紙の編輯長ながら、宿敵の三高、資金潤沢な早慶らとの対戦を重ね、自身の野球熱も再燃していく。やがて人気作家・押川春浪のティーム「天狗倶楽部」にも引き込まれるが、折しも大新聞による「野球害毒論」の波が押し寄せて……。明治野球の熱狂と人生の喜びを鮮やかに綴る、痛快長編。(解説・北上次郎)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

goro@80.7

63
楽しい!面白い!すべての野球ファンに捧げる一冊です。まるで連続テレビ小説の題材かと思えるほどでした。明治後期、弱体化した一高野球部のコーチになってしまった現役時は万年補欠の銀平の奮闘?物語。ライバル三高との試合に臨みあの手この手なのだが一癖も二癖もある部員たちとの物語だけじゃなく、頑固な表具職人の父に憎み切れない義弟、文具新聞の部下たちなど愉快すぎる周囲の人々。この義弟の柿ちゃんや、部下の山藤がいいキャラクターで思わず笑ってしまうのです。野球は楽しい、面白い。先人達の想いを乗せて漸く球春到来だ!2021/02/28

ちえ

50
弱体化した母校一高野球部のコーチを任された万年補欠だった銀平。彼の周囲の人以外は全て実在した人物が出てくる。実はこの本は2回読み始め、2回とも数ページで挫折している。でも先月「かたばみ」を読み、もう一度トライ。「かたばみ」は戦前戦後の話だけれど、こちらは明治から大正、野球が根付いてきた時代の話。3度目は驚くほど面白く休む間も惜しんで読了。全国高校野球甲子園大会を主催するあの新聞社が、当時は「野球害毒論」と教育上どれほど野球が悪いかと紙面上連載していたとは驚き!新渡戸稲造はよほど野球が嫌いだったんだな…。2023/09/09

優希

47
野球の創世記と言えますね。爽やかでした。2022/08/01

てつ

46
すばらしい小説です。明治から大正という時代をみる点でも、スポーツの歴史というでも、学生スポーツのあり方という点でも。万人にお勧めしたい名作だと思います。2020/06/17

Walhalla

42
明治時代の頃、今の時代とは少し異なる当時の「武士道」が色濃く存在するなか、旧制の第一高等学校の野球部が主な舞台となった作品です。史実を交えながら、日本の野球の創成期の歴史と、野球を愛する人たちが躍動する様子が描かれています。野球好きの私は、非常に興味深く読めました。現在の夏の高校野球甲子園大会を主催するあの新聞社が、当時は「野球害毒論」というネガティブ・キャンペーンを展開していたといいますから、時代を流れを感じるとともに、新しい文化が徐々に根付きながら発展していく様子を知ることが出来て良かったです。2022/03/07

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