なないろ

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なないろ

  • 著者名:夏樹玲奈【著】
  • 価格 ¥1,595(本体¥1,450)
  • 新潮社(2020/06発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 420pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103530114

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内容説明

バツイチの叔父・英司と姪・佳子の平和なふたり暮らしのマンションに、同居することになった未成年の勝也。互いの身の上も知らないままに、いつしか愛し合うようになった英司と勝也だが、ある日勝也が何も言わずに突然姿を消してしまい……。登場人物たちの人生の転機と様々な愛のかたちを描く全5篇の連作短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

113
連作集。どこか苦味を感じさせる恋愛模様の物語。ふとした出来事が思いのほか気持ちを揺らすことがある。安泰と思っていた関係に偶然の出会いが割り込むなんてことも。思いを寄せる叔父と一緒に恋敵となる若い男を沖縄まで追う姪、そんな情景に不謹慎かもだが面白味を覚えた。愛されていない不安から孤独を選び香水に身を委ねる叔父の娘にも。彼女らの自分でもどう処遇していいか分からない微妙な心の動きの描写が印象的。人生はどう転ぶか分からない。後に彼女らは期待を匂わせる転機を迎える。それが揺らぎを払拭するものであればいいなと思った。2020/02/11

よつば🍀

111
「空におちる海」「みどりの箱庭」「七色」「アヒルの血」「花冷えのリラ」5話収録の連作短編集。1話目の『空におちる海』は、女による女のための第17回R-18文学賞読者賞受賞作品。5話それぞれに登場人物がリンクし合い、全て読み終えると各人物の過去から現在が線で繋がる。バツイチ、子持ちの叔父・英司と二人で平和に暮らしていた彼氏ナシの佳子だが突如、未成年の勝也が同居し、均衡が崩れ始める。いつしか愛し合うようになる英司と勝也。LGBTを織り込みながら、ままならぬ恋心が繊細に描写されていて引き込まれた。好みは『七色』2020/01/27

おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…

67
87/100点 R-18文学賞第17回読者賞受賞作品「空に落ちる海」とそこに登場してくる人物を描いた5話の連作短編集。受賞作の「空に落ちる海」は既読でしたがそこから話を拡げ膨らませて、1冊の素敵な世界が作り上げられていてビックリしました。やっぱり自分にはR-18文学賞出身の作家さんが肌に合うみたいで、この作品たちの数々もスゴく惹き付けられました。その中でもいちばん気に入った話しは「七色」。2020/03/17

ぶんこ

41
若かりし頃のヒリヒリとした恋、辛さ切なさを思い出させる。佳子も英司も勝也もみどりもハンナも、登場する人々のままならない思いが伝わり、還暦過ぎの私にも、甘いようなピリ辛な苦しかった日々にかえらせてくれました。最後まで読んではじめて、ハンナさんの英司さんへの思いが理解できました。皆、結構普通ではない人生を歩んできていますが、良い人生と言える今を生きているように思いました。2020/03/02

カノコ

35
佳子と叔父・英司と二人暮らしの家に居着いた勝也。英司に片思いをする佳子を他所に、いつしか英司と勝也は恋人になるが…。儘ならない恋心や愛欲を描く群像劇。誰もが不器用で、彼らの気持ちは衝動的で刹那的に見える。英司の娘が森で男子生徒と邂逅する「みどりの箱庭」が、研ぎ澄まされた感覚が際立っていて好き。真実よりも五感を重視しているような文章のような気がする。ただ、一番最後に配置された「花冷えのリラ」が全く感覚に馴染まなくて、うーんとなってしまった。人物造形に違和感があるのは、わたしの読み方が浅いだけだろうか…。2020/02/12

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