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内容説明
「矛盾が多ければ多いほど、その人物は面白いと言うことができます」(キーン氏)――三島は、矛盾に富む人だった。文学を愛し古典の教養溢れる一方で、日本の自然や食文化には無頓着。国内より海外で評価されることを切望し、貴族の存在を嫌いながらも度々作品に登場させた。知られざる素顔と葛藤を目撃していた両著者が亡き友を偲び語り合い、貴重な証言録となった追善紀行。『悼友紀行』改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雲をみるひと
25
作者2人が生前の三島由紀夫と因縁のあった場所を巡りながら三島及びその作品に想いを巡らせる企画。三島のみならず作者2人も古典や海外作品などへの造詣が深く、本作発表時からの時間経過を考慮したとしてもこれらを読み込んでなければ少し分かりにくい構成となっているように思う。三島作品のファンや少なくてもある程度読み込んでいる人向けのような気がする。2022/10/31
風に吹かれて
20
①徳岡氏は、あの日、旧市ヶ谷会館で「盾の会」関係者から三島由紀夫の手紙と檄文を渡された記者のひとり。キーン氏は、あの日、三島由紀夫が自宅の机に遺した手紙で『天人五衰』の英訳を頼んだ文学者。三島由紀夫と深い交流があった二人が一緒に1971年11月、旅をする。その時に語り合ったことを徳岡氏がまとめたのが本書。 二人の共通点。毎日新聞社駐在員としてバンコクにいた徳岡氏は1967年11月、ノーベル賞発表を控え落ち着かない日本から逃れるようにバンコクに滞在していた三島由紀夫と過ごした。2021/02/03
MASA123
10
本書の元の題名は「悼友紀行」。なんて読むのかわからず調べてみた。哀悼(あいとう)の意を表するで、つかわれる「悼」なので、悼友は「とうゆう」と読む。悼(とう)の意味は、死んだ人を惜しみあわれむ。いたむ。・・・。 キーンさんと、元新聞の徳岡さん。お二人は三島の友人である。 本書は、徳岡さんがキーンさんを誘って、三島にゆかりのある地を巡り、生前の三島由紀夫を語り合い、故人をしのぶ。という、すこしややこしい2人旅の記録だ。 三島と旅行した思い出を、二人の著者が、かわりばんこに書いているわけではなかった。 2025/01/23
いづむ
5
三島由紀夫没後50年の今年、この本が文庫化されたことと自分が出会えたことに感謝。三島文学の背景にある教養と文化の厚さについて行くのに精一杯。これを機に、主要な三島作品を読み直すことにする。2020/10/31
犬養三千代
5
徳岡孝夫とドナルド·キーンががっぷり四つに組んだ三島論。そして、三島だけにととまらず鴎外、鏡花も。三島は小説にとどまらず戯曲、演出それと盾の会とマルチな才能を、もて余してたように思う。小学生だった私にも衝撃を与えた「割腹」「金閣寺」と「潮騒」「青の時代」を読んだばかりの小学生。。。あれから何度も「金閣寺」を読み返した。これからも、まだまだ読むだろう。2020/07/04
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