内容説明
時は19 世紀初頭 。 巨匠ベートーヴェンと同じ町に生まれ、弟子としてその背中を追い、ショパンやリストに先駆けたロマン派の旗手として新時代を切り拓いた音楽家がいた――その名はフェルディナント・リース(1784~1838)。
古典派からロマン派へ、娯楽から芸術へ、あるいは宮廷から市民社会へ――
音楽史のターニングポイントに生きた音楽家の波乱の生涯を いきいきと描き出す!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月華
3
図書館 フェルディナント・リースの生涯を単独で一冊の本にまとめた、おそらく世界初の伝記とのこと。フェルディナント・リースが残した作品や手紙、その他のテキストは、何よりもまず彼自身の音楽人生の所産とも書かれていました。年表、全作品リスト、アルバムガイドも載っていました。2022/08/23
nob
1
先に著者の「ベートーヴェン捏造」を読み、違う視点も読んでみたくなり読みました。「捏造」の方はシンドラー視点での起伏に富んだドキュメンタリーであったが、こちら「愛弟子」の方は意外に純粋な伝記でした。ただ、これだけの業績を残した人でも大作曲家のように後世には名前が残っていないという事実に驚いた。フェルディナンド・リースの楽曲も聴いてみたいです。2025/07/28
とっても
1
読みやすくて、一気に読了。生きている間はある分野でそれなりに成功して、だけど後世には残らない…プロとして生計を立てていてもその多くはそのようなものだと思う。後世までその業績が残るなんて、本当に本当に、稀なこと。リースは音楽家として充分に成功したといえる。天才ではなかっただけ。終章で書いてある、同世代の誰よりも生き残った音楽家のチェルニーでさえ練習曲しか知られておらず、世代特有の不運があったことにはなるほどと思った。ベートーヴェンの直弟子という血脈を断絶させたこと、これはやはり残念だったかもしれない。2022/08/02
B. S. Junkie
0
激変する歴史の波濤に弄ばれる木の葉のごとき人生であったようだ。ヨーロッパの混迷は彼の生前よりあって、現代に至るまで続いている。21世紀にようやく歴史的評価をなされる順番が巡ってきたフェルディナント・リースの旅は、今もなお続いているのかもしれない。2023/10/28
スコーンモンスター
0
リース側からの一次史料を読み込み、それを紹介しつつ、歴史上の点と点を著者独自の視点から線で結びつけようとするテクニックがすごい。こじつけではなく、リースの立場になって「〜だったかもしれない」と表現しており、史実と著者の見解を見事に分けて書かれている。2023/05/18
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