内容説明
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江戸時代、本草学を学び、写実的な絵を描ける絵師を本草画家と呼びました。十六世紀のヨーロッパで各種の動植物図鑑がつくられたのと並行するように、日本でも本草画家による図譜が、鳥だけでも百点以上作られました。本書は、江戸の鳥図譜を、現在の鳥類図鑑の分類に沿ったかたちで並べなおし、現代語の解説を加えて紹介する総合的な江戸の鳥類図譜です。江戸の人々が見た鳥と、江戸の鳥図譜の世界を堪能してください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yukision
51
江戸時代の輸入記録や図鑑制作のために描かれた鳥の絵のうち比較的正確なものを集めた図鑑。日本人が世界で初めて家禽化したウズラ、平安貴族に手乗りとして育てられていた雀をはじめ、江戸時代に見られた野鳥や輸入鳥が緻密な絵と共に解説されており、添えられた名前の由来などのコメントも分かりやすく興味深い。川上和人先生の『鳥類額はあなたのお役に立てますか?』と同時進行で読んだので鳥の特徴を掴みやすく、今も見られる鳥が多いことにも安堵した。2021/08/03
ぽけっとももんが
11
江戸時代に描かれた鳥たち。写真がないから描くしかない。それはもう丹念に丁寧に、羽毛の一本一本まで描き込んである。その中にも「不正確」と言われちゃうのもあるし、かわせみなんかは過剰な装飾を施されていたりもする。でもとにかく、この鳥を正確に伝えたい気持ちはわかる、伝わる。眺めて楽しい一冊。ワクチン接種後の腕にはちょっと重かったけど。2021/09/19
セヱマ
7
江戸の鳥図譜集。見ていて飽きない、大変きれいな本だった。草本学という学問があったことも初めて知った。 そして著者の狙い通り、現代の図鑑写真と見比べながら、コレは上手だ、イマイチだなどと評論しながら、子どもと眺めたり。 いやー堪能しました!