内容説明
愛知県警捜査一課内で広く敬われながらも同時に恐れられている、通称“氷の女王”こと京堂景子警部補。ずば抜けた捜査能力と体術で犯人を追い詰めるクールビューティーな姿は、新人刑事・築山瞳にとって密かな憧れであり目標だ。そんな京堂警部補は、自宅に着いた途端に叫んだ――「ただいまあ。ねえ新太郎君、お腹空いたあ」「お帰り。今ご飯作るから」職場では鋼鉄の刑事、だが家では年下のダーリンにデレデレの景子さんと、イラストレーター兼主夫として妻を支えながら安楽椅子探偵の才能も発揮する新太郎君の名コンビによる謎解き7編!/解説=熊崎俊太郎(紅茶鑑定士)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hnzwd
37
外ではクールな刑事の景子と、在宅で働くイラストレーターの新太郎の2人を主役に据えたシリーズ。今回は紅茶と音楽を効果的に使いながら、きれいな連作短篇集になっています。安楽椅子探偵として事件を解決してしまう新太郎と、新太郎の作る美味しそうな料理もいつも通り。事件は若干悲惨なのが多めですが、、安心して読めるシリーズ。2020/06/09
ち~
31
京堂夫妻シリーズ④いつもの2人の仲良しぶりや謎解き、新太郎の手料理、そして今回は新太郎の仕事が絡むエピソードも楽しめた、短編7話。最終話では大好きな歌が使われていたのも嬉しい。ジャム入りのティーソーダ、飲んでみたい🍹2022/04/24
マッちゃま
26
いや〜実に面白い♪安定の面白さに一味加えたシリーズ第4弾。細かい事に拘らなければ刊行順を気にせず読める安楽椅子探偵物の短編集かとも思います。新キャラ登場や以前に比べてイチャイチャ度は減ったものの夫婦仲は変わらず。30〜40頁の7作なのですが全体を通しての仕掛けもあって最終話で明かされる謎解きはヤラレタって思いました。エレガントな紅茶と音楽に纏わるエッセイから始まり、そこから本編に突入する流れは絶妙な導入部でもあったりします。飯テロ茶テロ覚悟、いや寧ろ紅茶を用意して本書を楽しむのが一番のオススメかもです。2020/06/04
MATHILDA&LEON
16
仕事では厳しく冷血な刑事・京堂景子と、安楽椅子探偵的役割を持つ夫の新太郎のシリーズもの。新太郎の作る料理が実に美味しそうであるが、本作では紅茶がテーマで、紅茶の種類や飲み方などが分かりやすく描かれていて、いずれも飲んでみたくなる。 もちろんミステリ部分も面白く読めるし、新人刑事の登場もあるし、それらがラストを迎えるときに一つにまとまるのが気持ち良い。サラッと読めるライトな一冊。2025/01/26
クキモン
14
シリーズ4作目とは知らずに初読み。でも違和感なく読めました。氷の女王と呼ばれる警部補が、家に帰れば普通に可愛い奥さんに豹変。料理上手な旦那さんが作った夕食の席で、観察力の優れた旦那さんが解決のヒントを出すという一種の安楽椅子探偵もの。紅茶に関する知識も増えました。一作目に戻って読みます。楽しみです。2024/10/06