宝島社文庫<br> 猫のお告げは樹の下で

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¥770
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宝島社文庫
猫のお告げは樹の下で

  • 著者名:青山美智子【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 宝島社(2020/06発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784299005304

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内容説明

『木曜日にはココアを』で第1回宮崎本大賞を受賞した青山美智子の待望の2作目。失恋のショックから立ち直れないミハルは、ふと立ち寄った神社で、お尻に星のマークがついた猫――ミクジから「ニシムキ」と書かれたタラヨウの葉っぱを授かり、「西向き」のマンションを買った少し苦手なおばの家を訪れるが……。中学生の娘と仲良くなりたい父親。なりたいものがわからない大学生……。なんでもない言葉をきっかけに、思い悩む人たちの世界がガラッと変わっていく――。 お告げの意味に気づいたとき、ふわっと心があたたかくなる7つのやさしい物語です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

572
各章の主人公と一緒に「お告げ」をもらった気持ちになり、「お告げ」について考えてしまう。ストンとふに落ちれば、心が温まること間違いなし。ミクジがグルグル樹の下を駆け回る姿はかわいいだろうなあ。ああ、自分もミクジから「お告げ」をいただきたい。ミクジから「お告げ」をいただけなくても、優しそうな宮司とおしゃべりしてみたいな。でも所詮は物語。叶わないか…。あっ、読み終わってふと思う。おや、俺は運がいい。ミクジに会えなくてもこの物語に出会えたから。この物語を手元に置いて大切にしないとね。【読了通算700冊目】2020/10/11

さてさて

558
”きっかけ”、”起点”というものが如何に大切かという視点を提示する青山美智子さん。主人公たちは、自分にしか解決することのできないそれぞれの悩みの中で立ち止まり、もがき苦しんでいました。そんな主人公たちが前に進む”きっかけ”、”起点”を見つけていく様を描いたのがこの作品。そんな作品の主人公たちは、たまたま手にしたカタカナ四文字の中にそれを見つけることができました。同じように何かに苦しみ身動きが取れなくなってしまっている私たち。そんな私たちが再び顔を上げ前に進んでいくためのヒントをいただけたように感じました。2021/09/13

kou

490
どの短編も、心の底から、じんわりと温かい気持ちになれる読後感だった。そして、読めば読むほど、ミクジに会いたい。モフモフしたい。自身もお告げをもらいたい!って気持ちが強くなっていった(笑)。この本に出会えたことを「何かのお告げ」と思って、日々を過ごしてみようかなぁ。暫くは猫を見ると、何かを期待してしまいそうな気がする(汗)。2021/04/20

へくとぱすかる

374
「ココア」と同様にリーダビリティ抜群で、楽しく読み終わった。たとえトラブルが重なっても、絶望的には不幸にならない話。癒しを求めて読む物語には、リアリズムなんかよりも、安心して読める方がずっといいと思う。連作だけあって、どこかでみんなつながっているのが、一冊目と同じく微笑ましいし、世の中がそんなに見捨てたものではないと、希望を抱かせてくれるから。仮のものでもいい。いつかはかなうと信じることが力になる。最もよかった作品は「タネマキ」でした。ミクジに会いたい。形のない存在とぼくらを取り持ってくれる不思議な猫。2021/08/29

おばおば

289
★★★★☆友人からすすめられた本でした。面白かったです。読み終わった時に自分も幸せな気持ちになるハッピーエンドの短編集で良い物語りばかりで泣ける話もあります。この世の猫か分からない「ミクジ」と呼ばれる猫が、神社に悩みを抱えて訪れた人たちにお告げの書かれたタラヨウの葉っぱを渡す。主人公達は、お告げの意味は何なのか?と悩みながら探し求める。お告げの意味が分かった時、主人公それぞれが気付きに出会う。どの話しも良かったですが、私は、「スペース」が良かったです。「ニシムキ」のセリフ「この空を買ったの」もいいです。2021/12/25

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