内容説明
スティーヴン・キングやアーサー・C・クラークも戦慄した名作ノンフィクション、緊急刊行。 1989年、米国の首都ワシントン近郊の町レストンに、エボラ・ウイルスが突如現れた。致死率90%、人間の脳や内臓を溶かし「崩壊」にいたらしめるエボラ出血熱のパンデミックを阻止すべく、ユーサムリッド(米陸軍伝染病医学研究所)の医療者たちが立ち上がる。感染と隣り合わせの極限状況で、彼らは何を思い、どのように戦ったのか? 未曾有のウイルス禍と制圧作戦の全貌を描いた、世界的ベストセラー。解説/岩田健太郎
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
44
【コロナ17】おそらく史上最強の狂暴ウイルスの「エボラ出血熱」。正式にはエボラウイルス属とマーブルグウイルス属からなるフィロウイルス科。その凄まじい症状はここには記さないが「天冥の標 Ⅱ 救世群」【コロナ6-3】も「月の落とし子」【コロナ13】も「キャリアーズ」【コロナ12】もこのウイルスをモデルにしている。本書は、ウイルスを分析・同定したりウイルスの発生源を探索した研究者を丁寧に取材したノンフィクション。病院やレベル4の研究室やアフリカの熱帯雨林を舞台に、このウイルスとの戦いがリアルに再現される。↓2020/06/04
あっちゃん
35
10年くらい前に読んだのだけど、たまに頭の中に浮かぶのが気になり文庫で購入、昔過ぎてほぼ忘れていたのでちょうど良い(笑)そしてまた10年後に手に取るだろうから本棚の奥にしまっておこう( ̄ー ̄)2025/04/06
とんこ
33
2014年のエボラアウトブレイクで復刊されたノンフィクション。前半、感染者が崩壊した体内から血と大量のウィルスを撒き散らす描写が凄い。後半舞台はアメリカ、実験動物として輸入した猿に潜んでいたエボラウィルス。ヘルメットに防護服で全身をまもりながらホットゾーンに入る描写は読んでいて息が詰まるような緊張感。エイズ、エボラ、コロナと「未知の感染症」が流行した事を思えば、いくら医学が発達してもまたどこからかこんな恐ろしいウィルスが現れるのか、となんとも危うい気分になる。2025/06/03
鐵太郎
33
コロナ禍の中で、ハヤカワより2020年5月に文庫化されたもの。かつて世界を恐怖のどん底に落とし入れたエボラ出血熱と、それを解明し、命がけでその制圧にあたった科学者、技術者、軍の技官の物語。エボラの患者の死にざまや、なぜ体中の穴という穴から血を噴き出すのかなど、凄惨な現実を知ることができました。 ──なぜエボラやHIVが生まれたのかについて、作者はこんな事を言います。<ある意味で、地球は人類に対して拒絶反応を起こしているのかもしれない>と。2020/12/08
Shun
33
コロナ禍の今読んでおいて損はないノンフィクション本。本書はエボラウイルスについて詳しく、初めてエボラの症状が確認された人物がどういった経路で感染してしまったのか等は推測による部分もあるが、エボラと確認された発症者たちがどのように”崩壊”していったかについての描写は正に目の前にしているような肉薄した記述と言え、これはホラー小説にも負けない恐怖小説のようでした。さらにこの恐ろしい病原菌に関わった人たちが防護服を纏っていても感じたという恐怖等の感情もリアルなものとして読み取れ、取材の綿密さが伝わりました。2020/06/03
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