鉄路の果てに

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鉄路の果てに

  • 著者名:清水潔【著】
  • 価格 ¥1,300(本体¥1,182)
  • マガジンハウス(2020/05発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784838730971

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内容説明

「だまされた」
父が遺したメモを手掛かりに、
気鋭のジャーナリストが戦争を辿る。
いつの時代も、国は非情だ。

本棚で見つけた亡き父の「だまされた」というメモ書き。
添えられた地図には、75年前の戦争で父が辿った足跡が記されていた。
どんな思いで戦地に赴き抑留されたか。
なぜ、犠牲にならねばならなかったか。
薄れゆく事実に迫るために、韓国・中国・ロシアへ。

国は過ちを
繰り返してきた。
何度も。
これからも。

目次
序章 赤い導線
1章 38度線の白昼夢
2章 ここはお国を何百里
3章 悲劇の大地
4章 ボストーク号
5章 中露国境
6章 シベリア鉄道の夜
7章 抑留の地
8章 黒パンの味
9章 バイカル湖の伝説
終章 鉄路の果てに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ykmmr (^_^)

124
作者自身の亡き父が残した正直な一言を書いたメモと、地図を基に、父の足跡とそれに伴う『歴史』の動きを辿ったノンフィクション。少ない足跡を基に、自ら推理をし、現地まで足を出向いて自分の力で真実を見つけ出す姿が、まさに彼らしい。個人の主観もあり、歴史の事情もあり、分からない事もありで、もしかしたら著者も全てを明かす事は出来なかったのかもしれないが、亡き父の思いを考察し、記録できた事は悔いがないだろうし、弔いが出来たのではないか?2022/05/12

どんぐり

99
戦時中にシベリアに抑留された父親が遺した「だまされた」というメモと地図から、その足跡をたどる記録。ここから何か真実が明かされるのかなと期待したものの、故人の歴史は闇のなかにありほとんど語られることはない。ソウルからハルビンに飛び、シベリア鉄道でバイカル湖畔のイルクーツクまでの旅とシベリア抑留の史実をひも解くにとどまる。著者のこれまでのノンフィクション本からすると、本書は紀行文に近い。2021/07/15

美登利

88
清水さんの本は出たら読んでいる。亡くなったお父様は戦後シベリアに抑留されていた。取り壊しが決まった実家で本に挟んであったメモを見つけ、足跡を辿る話。戦争についての取材を幾つもしてきたが、父親へはあまり深く聞いて来なかった事を後悔しつつ、友人の作家青木俊さんと韓国からシベリア鉄道のとてつもなく長い行程を征く。日中戦争からの歴史を振り返る重い内容の中、陽気な青木さんの言動に時々救われる気がした。モノトーンの極寒の世界にずっといるような読書感だった。「知ろうとしないことは罪」これからも清水さんを追いかける。2020/07/11

まーくん

88
昨日、キンドルで登録済。紙の本で読んだのですが、登録しようと検索しても電子書籍しか出てこず、止む無く。でも、読み友さんのつぶやきで「鉄路の果て 単行本」と入力すれば良いことがわかりましたので、改めて登録しました。これは何かの陰謀でしょうか?「だまされた」!(笑)2020/07/03

さぜん

51
#NetGalleyJP亡くなった父親が残した「だまされた」の文字と朝鮮、満州、シベリアの鉄路をなぞる地図。戦争に関わる取材をしてきた著者は知ろうとしないことは罪と旅に出る。現地に眠る多くの日本兵士と民間人は何故死ななくてはならなかったのか。著者の怒りを感じる一文「邦人保護を理由に大陸へ進出した日本軍。けれど本当に、本当に、本当に、邦人が危機に置かれた時にはその重大な情報に蓋をして隠した」国の非情さと奢り、過ちを認めない姿勢。この国は戦争から学んだのではないのか?愚かさを繰り返してはいけない。 2020/05/24

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